今回はガンダムネタはほとんどなかったんですけども、ガンダム好きの私としては古谷さんの声を聴いているだけでどうしてもガンダム目線で観てしまうので、もういっそガンダム目線でレビューを書いてみたいと思います。
「ゼロの執行人」作品データ
「ゼロの執行人」評価
「ゼロの執行人」ネタバレ感想
感想という名のツッコミ
今作は警察庁と検察庁(あと警視庁も)の公安の関係性とか、IOT(Internet Of Things:モノのインターネットのこと。AmazonEchoとかね)テロとか、内容がとにかく難しくて、子供にはかなり難解な内容なんじゃないかと思います。
更に今回の推しカップリングが小五郎と英利であることや、メインキャラが女性人気の安室さんであることを考えると、今回は完全に大人向けコナンなんじゃないかと思いました。
そもそも気になるのが安室さんのいる警察庁公安て、安室さんより年上で偉い人いないの?
やたら「公安は公安は」って偉そうに語ってるけど20代ですよね。
若造がやたら語ってる公安警察の日本やばくないですが?
今回の見どころは推理よりもカーアクション。
コナンの違法改造スケボーと安室さんのRX-7違法運転で現場へ急ぐシーンね。
もうね、コナンというか新一のスケボー技術やばくね?
もうプロ以上じゃんか、あれ。
高架の壁を突き破って上からコナンに落下してくる車両に横からRX-7をぶつけて助ける安室さん。
いやいや、RX-7どうやって飛ばした?
コナンがRX-7に乗ってからのほうがもっと凄かった。
当たり前のように片輪走行って。
なんか台とかで弾みをつけないと片輪てできないと思うんですけど、安室さん、普通にひょいっと片輪になってました。
一体どういう技術なんでしょう。
20代でそれって、どんだけ運転してんだよ。
公安なのにあんだけ目立つ運転して、電車の外装ダメにして、損害額が計り知れません。
最終的に被害を出さなかったものの、小学生やら怪しい博士に協力してもらったり、一体上司に何て言って報告するんでしょうか。
いくら何でも公安警察自由すぎです。
それは日下部さんでなくても怒ります。
あと羽場さんの名前ね。
「二三一」で「フミカズ」って、もう何かの暗証番号使われるの丸わかりすぎです。
せめて別の漢字使おうよ、そこは。
今回も阿笠博士の発明でピンチを切り抜けていきます。
- 違法改造スケボー
- 違法ドローン
- キック力増強シューズ
- 花火仕込みサッカーボール
- 機能満載の眼鏡
実は今作一番活躍したのは阿笠博士なんじゃないでしょうか。
今回私的に一番のツッコミどころはコナンが推理で犯人を特定するシーン。
SPECとかああいう推理モノのドラマとかで使われる、マトリックスみたいな3D空間でキーワードが飛び交って、これまでのセリフがこう、3D音響で色んなところから聞こえてくる演出。
え?今までそんな感じで推理したことあった?
コナンていうか新一の推理って、そういう天才の啓示的な感じじゃなかったじゃんか。
とはいえ、カーアクションからのクライマックスは中々にハラハラしましたし、「正義とは何か」考えさせられる胸アツな展開でした。
私的には前作「から紅の恋歌」を超えて、正直過去最高に面白かったです。
立体音響も駆使されているので、是非劇場で観ることをおすすめします。
ガンダム目線の感想
まずですね、無人探査機「白鳥」の落下と、安室さんとくれば、ガンダムファンは「コロニー落とし」を思い出さずにはいられませんよね。
コロニーではないですけど、アムロが唯一落下を阻止しようとしたといえばアクシズです。
もうね、逆襲のシャア的な目線で観てしまいます。
しかも、「白鳥」ですよ?
白鳥といえばララァ・スンの象徴じゃないですか!
さすがにこれは絶対わざとだと思います。
更には今回敵対することになったコナンのジャケットが赤なのもあえてでしょうね。
コナン=シャアということです。
ララァが宇宙(そら)で待っていられなくなってアムロを迎えにきた、みたいな妄想が膨らみます。
逆襲のシャアでは人の愚かさに絶望したシャアに共感したし、人の可能性を信じるアムロの言うことも正しいと思いました。
互いの正義がぶつかり合ったわけですが、ゼロの執行人もまさにそれぞれの正義がぶつかり合う内容となっています。
安室さんが「まさか空からとは」と呟いていますが、ガンダムファンならこう聞こえているはずです。
「まさか”宇宙”(ソラ)からとは」
私的には今作一番のセリフでしたね。
日下部さんと羽場さんの肉親以上の信頼関係と、その独善的な正義感。
それから思うままに権力を振りかざす隠ぺい体質の公安警察。
ここから思い出すのは「機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY」です。
日下部さんと羽場さんは、独善的な正義でサイサリスの戦術核を使用してコロニー落としをしたデラーズとガトーのようですし、公安警察はデラーズ紛争そのものを歴史の闇に葬り去り、シナプス艦長を処刑した地球連邦のようです。
そう思って観ると橘弁護士がこの後エゥーゴ的な反連邦組織に参加して安室さんの前に再度立ちはだかるとか想像しちゃいます。
飛田さんはカミーユが元ネタですし。
終盤、少年探偵団が活躍するシーンも、ファーストの最後のカツ・レツ・キッカを彷彿とさせます。
安室さん一人では解決できない探査機の落下を阻止するために次世代の子供たちに託す場面。
逆襲のシャアでアムロから渡せなかった次の世代へのバトンが、コナンでは渡せていることに感慨深いものがありました。
安室さんが29歳で逆襲のシャアのアムロも29歳。
あの後もしもアムロがまだいたら、こんな風に接していたのかもしれません。
RX-7で暴走気味に突っ込んでいくのも、ニュータイプだから先が読めるんだと思うと納得です。
というかどちらかというとサイバーフォーミュラの「ゼロの領域」のほうがしっくりきますけど。
ゼロの執行人ですしね。
終盤、RX-7にコナンが乗り込んでからの会話、共闘なんかはコナンが赤いジャケットを着てることもあって、途中から頭の中でシャアとアムロの共闘に置き換えて勝手に感動してました。
スケボーで飛び回るコナン君はまさに「赤い彗星」でした。
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