名探偵コナン 業火の向日葵【感想&レビュー】

「業火の向日葵」作品データ

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名探偵コナン 業火の向日葵【作品データ】(登場人物・あらすじetc…)

「業火の向日葵」評価

評価
おすすめ度
(2.5)
推理
(3.0)
アクション
(3.5)
恋愛
(3.5)
ゴッホのひまわり愛
(5.0)

「業火の向日葵」ネタバレ感想

序盤

ニューヨークのオークションに戦火で焼失したはずのゴッホの2枚目のひまわりが出品された。

2枚目が日本の芦屋で焼失したのは有名な話ですね。

 

3億ドルって、鈴木財閥というか、次郎吉おかしすぎる。

これで本家じゃないとしたら、本家はどれだけなんでしょうか。

オークションのルールガン無視でいきなり3億ドルで落札してしまいました。

 

博士、ほんと凄い無駄な発明してます。

これだけのための機械って。

あんだけの発明品あるからきっと大金持ちだから暇なんでしょう。

 

絵画史上最高額3億ドルでの購入は予定どおりだと語る次郎吉。

そんでさっきからチラチラ出てきてるこの帽子はキッドでしょ?

世界中の「ひまわり」を集めて「日本に憧れたひまわり展」を次郎吉の作った「レイクロック美術館」で開催することを宣言するための落札だったと語る園子。

そしてそれを管理・保管するためのスペシャリスト「7人のサムライ」を紹介する次郎吉。

なんと7人目は毛利小五郎だそうです。

そこへ突然現れる怪盗キッド。

うん、わかってた。

今回の冒頭アクションはキッドです。

宝石しか狙わないはずのキッドが何故ここに?

 

ちょ、元太なんつー食べ方してんの?

仮面ヤイバーが!

 

キッドが逃げた後、そこへ現れて協力を申し出たのはなんと、工藤新一でした!

うん、これもキッドだよね、絶対。

飛行機で日本へ向かう次郎吉一行。

新一も乗せられていて、疑うチャーリーの前で新一の頬を引っ張りますが変装ではなさそう。

いや、新一と顔一緒だからね!

変装の必要ないってことじゃね?

 

小五郎は飛行機の到着する予定の空港で待機しています。

小五郎が「7人のサムライ」に加えられたのがもれなく「キッドキラー」コナンがついてくるから。

「キッドキラー」って、「子ども殺し」ですけどね。シリアルキラーか!

 

突然扉が吹っ飛んで飛行機のエンジンの一つが破損して緊急着陸することに。

外に飛び出した「ひまわり」を追って新一に化けたキッドも飛び出します。

ひまわりをつかんで飛び去るキッド。

 

コナン「頼む止まってくれ!」

祈るだけかよ!

博士の発明品使って何とかするところじゃないの?

コナン全然関係ないけど機長が頑張ってて飛行機の着陸シーンはちょっとハラハラしました。

 

おお!こんな序盤でサッカーボールの「いっけー!」が出ました!

ということは終盤で「いっけー!」はないということでしょう。

しかし飛行機を爆破したり、盗んだ絵を置いて行ったり、キッドらしくない犯行です。

中盤

ひまわりは次郎吉邸の地下にある金庫「鉄狸改」に保管されます。

「鉄狸改」ってなんつー名前だよ。

 

翌日小五郎の事務所にキッドから予告状が届きます。

 

キッドの予告したひまわりのある美術館にたまたま博士に連れてきてもらった少年探偵団一行。

元太「どれだ?どれがひまわりだ?」

えっ?絵以前に植物のひまわりを知らないってありえなくない?

元太そこまでバカだったの?

 

老女「お嬢さんはひまわりよりも別のことに興味があるようね。」

コナンの後ろ姿を見て顔を赤らめる灰原。

声出して笑ってしまいました。

しかし、このおばあちゃんも小学一年生に何を言ってるんでしょうか。

 

ゴッホが弟テオに送った手紙の中の挿絵で、ラ・ベルスーズの左右に描かれていたのがひまわりで、その場合右側には3枚目と7枚目が、左側には4~6目のひまわりが配置されます。

左側の5,6枚目は4枚目を自ら模写したもので、最初の模写は5枚目のひまわりになる、ということです。

そんなん分かるか!

 

閉館を早め、狙われているひまわりを運び出すことに。

石嶺さんて、チーター運送の方なんですね。

チーター運送って、確かアニメでコナンたちが閉じ込められた運送会社でした。

ひまわりを梱包してふたをしようとしたとき、ふたの裏にキッドカードがあることに気が付くコナン。

そこには「ひまわりはすでにいただいた」とありました。

 

しかし、鑑定中に警備員に化けたキッドが現れ、それは本物だと言います。

え?どういうこと?

そして5枚目のひまわりを盗み去ります。

キッドは盗んだひまわりを返してほしければ100億円で取引するというカードを残しました。

「1412」はコナンで最初にキッドが登場したときのキッドの別名です。

キッドの変わりように疑問を持つコナン。

100億円の現金を旧券で2時間で用意するなんて、お金持ちでも普通物理的に無理だと思いますけど。

次郎吉さんは現金で保管してるんでしょうか。

ひまわり貸し出し条件に、毎日ひまわりを見に来ていたおばあさんを次郎吉のひまわり展に招待してあげてほしいという原田館長。

館長、めっちゃいい人じゃんか。

この方、当時本当にここの館長で実在する「原口秀夫」さんがモデルだそうです。

顔も似てらっしゃいました。

 

チャーリーはキッド逮捕のために必要な、日本では所持してはいけないあれをこっそり用意しに。

まあ、赤井さんとか大きいの普通に持ってましたけどね。

 

キッドとの取引のための部屋をモニターで監視していたコナンは、部屋の気圧が上がっていることに気が付いて飛び出し、チャーリーもそれに続きます。

取引時間になる部屋の窓が爆発して、気圧差で紙幣が飛び散る中、キッドが現れました。

キッドが去った後、ひまわりは壁に掛けられた絵の裏から出てきます。

テレビで展覧会の行われるレイクロック美術館について説明する次郎吉と園子。

この展覧会とキッド対策のためだけに作った美術館だそうです。

どうせ爆発するんでしょうが、この展覧会終わったら何に使うつもりだったんでしょうか。

 

展覧会の抽選に当たった博士が子供たちにチケットを譲ってほしいと言われてクイズを出します。

いや、博士、そんな貴重なものをそんなくだらないことであげちゃっていいの?

そんで、めっちゃ簡単なのに外す元太、相当バカです。

 

次郎吉に頼んで展覧会を見せてもらうことになった子供たち。

コナン「それを使うなら忘れないでよ。簡単に奪っていい命は、この世にひとつもないんだから。」

はい、名言きました!

名言なんですけど、特に伏線というわけでもなし、突然どうしたん?という印象です。

そんで赤井さんには一回も言ったことないけどね!

 

子どもたちが帰った後、キッドからカードとともに謎のプレゼントボックスが届きますが、中には可燃性液体ホスフィンが入っていて開けた瞬間発火します。

それを見てキッドへの怒りに燃えるチャーリー。

キッドの仕業にしてはなんだかあからさまに妙です。

 

その夜、ひまわりの搬出中に誰かの部屋に忍び込んでPCのデータを確認・コピーする後藤。

PCモニターを見つめながら怒りをあらわにしています。

え?めっちゃモブだと思ってたんですけど、何か重要な役どころなんでしょうか?

終盤

レイクロック美術館、7枚の絵を見るためだけに作るって頭おかしいだろ。

そもそも財閥だから色々あるんだろうけども、鈴木財閥ってメインの事業は何をしているの?

1日100人ずつで1か月って、どう考えても採算とれないし。

チケット台100万円でも30億円にしかならないですからね。

 

入場者の中に新一を見つけて思わず声を上げる小五郎ですが、なんでもないと誰にも言いません。まあ当然です。

キッドもこの変装なら大体どこでもいけそうな気がします。

 

2枚目のひまわりを見て例の老女が涙を流しています。

それをモニターで見た後藤の手が一瞬止まり、後藤も涙を流します。

このおばあさんと後藤の間に何かありそうです。

というか、2回目以降はここでちょっと泣けます。

 

コナン「どういうわけか顔立ちの似ている俺になりすます・・・」

いや、やめて!

剛昌先生が似た主人公キャラの顔にしがちなことを突っ込まないで!

 

2枚目のひまわりの前でキッドカードを見つけたコナンは警備室へ。

ゴッホのひまわりに対する知識がないと解けないカードばかりないので、今回コナンの推理が少ないですね。

もう今更なんですが、次郎吉さんがキッドを「彼奴(きゃつ)」って言うの何?

何でこの人だけ時代劇みたいになってるんでしょうか。

次郎吉の「12人の仲間」の言葉とキッドの「11人+1人」から「ユダ」を思い出し、自分たちの中に裏切り者がいるのではないかと推理するコナン。

チャーリーはあえて監視の手薄な場所をすべて調べたから一度戻ると連絡し、監視の少ない電気制御室へ向かいます。

そこで通信を傍受して安心しているキッドを見つけ追うチャーリー。

しかし、2人が去った後、黒い影が電気制御室に入り、制御盤を破壊。電源が落ちてしまいます。

 

七人の侍の経歴を再調査していた中森は、東の兄が2枚目のゴッホの見つかったアルルで拳銃自殺をしていたことが分かり、爆破はキッドの仕業ではなく、東の仕業かもしれないと次郎吉たちに告げます。

東は、2枚目のひまわりを購入した芦屋の実業家に雇われていた彼の祖父淸助が、燃える屋敷からその絵を持ち出し、かけつけた使用人に渡した後焼死していたと話しました。

その後ひまわりはGHQの没収を避けるため海外へ運び出されます。

そして父からその話を聞いた東兄弟はそのひまわりを探し。フランスのアルルで見つけ出したのですが、兄幸一は日本には持ち帰らず、アルルの地に置いておくべきだと主張し、口論の末銃の暴発で幸一は死んでしまったのです。

日本に2枚目のひまわりが戻り、夢が叶った東は出頭するつもりだったと語ります。

と、そんな話をしているう間に真犯人の黒い影が施設内部に火を放ちます。

防災システムがダウンしているため瞬く間に炎に包まれる館内。

ひまわりを緊急脱出させ、次郎吉らもひまわりを脱出を図りますが、コナンはモニタで2枚目と5枚目のシステムが動作していなかったことを確認していました。

 

炎に包まれた展示室の中、5枚目のひまわりを緊急脱出させるために挟まった棒を外すキッド。

おっと!ここでようやく目暮警部登場です。

今回は出てこないかと思いました。

 

2枚目のひまわりの前で障害物をどかそうと苦労するキッドの前にコナンがやってきます。

そこへ蘭まで現れます。

だ!大変!

と、思ったら蘭の得意の空手で壁を壊してほしいと2人でお願いします。

いや、仮にも女の子になんつーお願いしてんだ。

ひびが入っていたとはいえ、本当に壊しちゃう蘭、素敵。

2枚目のひまわりも壁に収納されていきます。

炎に行く手を阻まれるキッドは「じいちゃん」に連絡します。

それに「かしこまりました」と答えて施設の貯水槽を爆破したのはなんと後藤でした。

なるほど、変装だったんですね。

どうりでモブじゃないと思った。

 

貯水槽からの水で消火はされますが、流されていく3人。

キッドとコナンが協力するってなんかいいですね。

ルパンと銭形みたいな。

新一の格好だからなんだか妙な感じですが。

 

犯人の計画を最初から知っていたというキッド。

チューブロードの造花のひまわりが導火線として使われたので、犯人はひまわりを植えようと言った人物です。

キッドは鍾乳洞の出口から飛んで脱出する予定でしたが、気絶した蘭を抱え、コナンもいてはそれはできないと言います。

キッド様、めっちゃ優しい。

 

キッド様がここで新一の変装を解くんですが、よく考えたら顔立ちが新一に似てるんだったら、しらみつぶしに探せばキッドを見つけられるんじゃないですかね。

 

脱出後、緊急脱出させたひまわりを確認する次郎吉たちでしたが、そこには2枚目のひまわりがありません。

そこへコナンが新一の声で連絡を入れます。

待って、コナン君、いくら蘭が気絶してるからってそこで新一の声で話すのは危険じゃない?
目覚めたらどうすんの?

コナンは2枚目と5枚目のひまわりを燃やそうとした犯人は宮台だと指摘します。

それを防ぐためにキッドは何枚ものカードを送って警戒させました。

宮台はゴッホのひまわりを愛しており、2枚目と5枚目の贋作が一緒に並ぶのが許せなかったことが動機でした。

しかし、5枚目が本物であることはすでにシカゴ美術館、ゴッホ美術館の論文で証明されていると語るコナン。

そんなことまで知ってるの凄くない?

贋作が飾られるなら死んだほうがマシだという宮台ですが、飛行機での爆破も着陸直前で、燃える美術館で残って妨害もしない、結局自分の都合でしか考えられない犯罪者でしかない、とコナンは指摘。

うーん、なんか今作動機と犯人がおそまつですね。

分かってみるとなんかここまでの時間何だったの?って感じです。

 

いよいよ美術館が作られた鍾乳洞の崩壊が始まり、コナンは蘭だけなら一緒に飛べるのかとキッドに問いただし、おそらくいけるというキッド。

ついに施設が崩壊をはじめ、コナンはキッドに蘭を渡し落下していきます。

コナンはひまわり用脱出シューターに入り、途中で止まってしまっていた2枚目のひまわりを発見しますが、すでに逃げ場もない状態。

水が少しずつ侵入してきていることから湖の水位よりも下にあることに気付いたコナンは、サッカーボールの花火を爆発させ、圧力のバランスを崩すことで一気に流れ込んだ水で脱出。

 

何気に小五郎が一番に水に飛び込んでコナンを助けに行ってる!

今回まったく活躍しませんでしたからね。

 

コナンの無事を陰で隠れて確認したキッドにチャーリーが銃をつきつけ何故最初から犯人が分かっていたのか質問します。

キッドのもとに音声メッセージで2枚目と5枚目を盗んでほしいと依頼があったため、声から犯人を突き止めたキッド。

実は東淸助に密かな恋心を抱いていた芦屋の実業家の娘というのがひまわりを見に来ていた老女で、彼女に2枚目のひまわりを見せることがキッドの目的でした。

実業家で住み込みの書生をしていた寺井の初恋の相手がその女性で、それは、寺井からの依頼だったのです。

犯人の動機はおそまつでしたが、こちらの動機はぐっときますね。

最後のキッドとチャーリー警部のやりとり、チャーリーがルパンのカッコいいゲストキャラみたいな位置付けでカッコいいこと言ってるのにキャラの掘り下げが甘くて感情移入できません。

 

ED後、チケットがないと必死に探す博士の背中にはキッドカードが貼られていますが、そもそも展覧会は中止です。

ふいっとコナンから視線を逸らす灰原。

灰原「あなたを見つめていると後悔するらしいから。アドバイスもらったの。」

なんか無駄なコナン×灰原フラグでした。

総評

んー、残念ですがこれは駄作ですね

キッドメインではあるからキッド好きにはいいかもしれませんが、それならいっそキッド視点でやってほしかった。

でも、これは「名探偵コナン」なんだから、もうちょっとコナンの活躍場面が欲しかったですね。

なんかキッドに踊らされっぱなしって感じでした。

どうやら本当はもう1時間分くらいの脚本だったそうなんですが、時間の都合やらなんやらでカットと改変が行われてこの形になったんだそうです。

犯人の動機の部分なんかも小説版ではもっと詳細に語られて納得のいく形になってるんだそうです。

うーん、残念。

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