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ケーブル要らずでサクッと充電――そんな未来が、ついにモバイルバッテリーにも到来します。
2025年後半の注目ワードは 「Qi 2.2」。
従来15 W止まりだったQi2を25 Wへ引き上げ、MagSafe級のマグネットでピタッと吸着する“次世代ワイヤレス”規格です。
しかもiPhone 17がサードパーティ製でも高速ワイヤレスを解禁するとの噂が重なり、UGREENやBaseus、Ankerなど主要ブランドの新製品ラッシュが確定的。
この記事では、Qi 2.2の仕組みから対応モバイルバッテリーの最新動向まで、ガジェット初心者でもスッと理解できるようまとめました。

ガジェットブロガー
バビ
東京在住のガジェット好き会社員ブロガー。 デザイン性の高いガジェット・スマホ・PC周辺機器を、実体験にもとづき200本以上レビューしています。 経験を活かした専門的かつ正直なレビューをお届けします。
Qi 2.2とは何か
そもそも「Qi2」は、Apple社のMagSafeをベースに構築されたワイヤレス充電の規格。
「Qi2.2」は、そのアップデート版です。
簡単に言うと、最大25 Wで“ぐいぐい”充電できるワイヤレス充電の新規格がQi 2.2です。
Qi 2.2はワイヤレス充電規格「Qi 2」のマイナーアップデートではなく、実質“第2世代MagSafe” とも呼べるほどの機能拡張版です。
最大出力が従来の15 W→25 Wに引き上げられ、理論上、充電時間が約2〜3割短縮。
しかも磁気リングによる位置合わせがわずか±0.5 mmとさらに精密になり、ズレても発熱しにくい──
“テーブルの上にパチッと置くだけでぐいぐい充電”を本気で実現するための改訂と考えるとわかりやすいでしょう。
認証マークに「Version 2.2.1 / MPP 25」とあれば正式対応品なので、購入時はロゴを要チェックです。
※「Qi2.2」という呼称は技術バージョン番号(v2.2)で、WPCのマーケティング表記は引き続き「Qi2」のままです。
規格の進化チャート(ざっくり年表)
バージョン | 主なトピック | 公開時期 |
---|---|---|
1.x | 5 W→7.5 W→15 Wまで拡張 | 2010-2023 |
2.0 / 2.1 (Qi2) | MagSafe由来のMagnetic Power Profile 15 W採用 | 2024-01 |
2.2 | MPP 25 W / USB-C PD連携 / 安全機能を大幅強化 | 2025-04 |
ポイント Qi2とQi 2.2の違いは“15 Wか25 Wか”だけではなく、制御アルゴリズムや安全検査項目までも刷新されています。
技術的アップデートを深掘り
- 磁気アライメント精度 ±0.5 mm
ベースステーションと端末のコイル位置ズレを半径0.5 mm以内に抑制。効率ロスを最大40%削減し、表面温度の上昇も抑える。 - Magnetic Power Profile 25(MPP 25)
25 W時の電力制御を最適化。USB-C PDアダプタの出力を監視し、必要に応じて17 W/10 Wモードへ自動シフト。 - 電力管理の高精度化
“ゲイン測定&リニアライズ”で実コイル効率をリアルタイム補正。
キャパシティブ変調が復活し、レシーバー側通信が安定。
パワーロス較正付きFOD(Foreign Object Detection)で15 W超の高出力でも異物発熱を誤検知しにくい。 - 拡張パワーレンジ
仕様上は“25 W級”をメインターゲットにしつつ、将来の50 Wクラスまで見据えたパワーモードを定義。スマホだけでなくタブレットやハンドヘルドPCも想定した布石。
iPhone 17がQi 2.2を採用すると予想される理由
リーク情報と各国の認証書類から、次期iPhoneはサードパーティでも25 W給電を解禁する見込みです。
Appleは15→16世代でMagSafeの自由度を段階的に広げてきたため、「17=完全開放」が自然な流れ。
80%充電まで約30%短縮される試算もあり、動画撮影やゲーム配信が好きなユーザーには朗報!
純正アクセサリを待つか、先行するサードパーティを狙うか……今から悩むのも楽しいですね。
年内にQi 2.2対応充電器、モバイルバッテリーを投入予定のメーカー
25 W給電を実現するQi 2.2は、パワーバンクからドック、車載マウントまで一気に製品層が拡大中。
とくにUgreen・Baseusがバッテリー派の先陣、Anker・Belkinがドック派の本命、エレコムが国内サポート枠という構図が見えてきました。
iPhone 17の発売タイミングと重なるため、秋口から年末にかけて“買いどき”が到来しそうです。
UGREEN ― “世界初”を名乗る本命モデル

7月15日に発表された MagFlow Magnetic Power Bank(10,000 mAh) は、Qi 2.2認証取得済みの“世界初”パワーバンク。
最大25 Wのワイヤレスに加え、USB-C 30 W(入出力)、そしてケーブルがそのままランヤードにもなる小ワザが光ります。
側面のミニOLEDで残量・出力を確認できるのもガジェット好きに刺さるポイント。
発売は9〜10月予定で、価格は15 W版比+20〜30%程度になると見込まれています。
参考 https://www.ugreen.com/pages/ugreen-magflow-magnetic-power-bank-qi-2-2
エレコム ― “日本ブランドの安心感”で追随

エレコムは 7月18日付ニュースリリースで、25 W対応のQi 2.2ワイヤレス充電器を「2025年内に発売」と正式表明。
モバイルバッテリーも開発中と報じられており、10,000 mAh/USB-C 30 W級が検討フェーズにあるようです。
もちろん PSE取得・技適済み を明言しており、国内サポート重視なら有力候補になりそうです(詳細スペックは秋の正式発表待ち)。
参考 https://www.elecom.co.jp/news/release/20250718-01/
Baseus ― “薄さ0.5インチ”のスリム三兄弟

Baseusは PicoGo AM61/AM52/AF21 の3モデルでQi 2.2認証を取得し、8月中旬から世界同時発売とアナウンス。
共通して25 Wワイヤレス+45 W(最上位)/27 W USB-Cを備え、厚みは最薄12 mmの薄型ボディです。
- AM61:10,000 mAh+LCD残量表示+内蔵45 Wケーブル
- AM52:8,000 mAh+折りたたみキックスタンド
- AF21:3in1折りたたみ充電スタンド(バッテリーなし)
独自の「温度5点センサ+FOD 2.0」で連続25 W時の発熱を抑制しており、実機テストの結果に注目です。
参考 https://www.baseus.com/blogs/content/your-ultimate-guide-to-qi2-2-wireless-charging
Anker ― Prime/MagGoシリーズが“25 W解禁”へ
WPCのリストには Anker名義のQi 2.2製品が8件一括登録されており、そのうち1台は内蔵ディスプレイ付き3-in-1ドックと報じられています。
また、既存MagGoパワーバンク(15 W)の筐体を流用した 12,000 mAh/25 Wの試作機が存在するとの業界筋の情報もありますが、公式には未発表です。
公式コメントは「年末商戦前に発売」のみですが、“Qi2.2×ActiveShield 2.0”の完成度に期待が集まります。
Belkin ― 「UltraCharge Pro」だけじゃないラインアップ
Belkinはプレス向け説明会で「Qi 2.2製品を複数投入」と宣言し、WPCには UltraCharge Pro 3-in-1ドック が登録済み。
25 Wワイヤレス+Apple Watch高速充電+AirPodsパッドを1台で賄うプレミアムモデルで、今秋発売を予定しています。
パワーバンクも開発ラインにあり、「安全重視&ファブリック天板」のBelkinらしいデザインになる模様です。
参考 https://www.belkin.com/pr-belkin-achieves-qi22-certification-for-its-upcoming-products.html
AUKEY ― MagFusion 2X は「デュアル・スタンド」タイプ

AUKEYは既にワイヤレス充電スタンド「Qi 2.2 MagFusion 2X」をプレオーダー中。
2枚のコイルでそれぞれ最大25 Wを供給できる卓上型ワイヤレス充電スタンドです。
スタンド面とベース面にスマートフォンを並べて置くだけで、両方同時にフルスピード充電できるのが売り。
USB-C入力は45 Wまで対応し、出力はコイル間で自動配分される設計です。
価格は早期割引で60.29 USD(通常 66.99 USD)で、9月出荷予定です。
Scosche ― 車載マウントも25 W時代へ
車載アクセのScoscheは、既存MagicMountシリーズを Qi 2.2 25 W対応へリフレッシュ中。
WPC登録名は “MagicMount Pro Car Mount (Qi 2.2)” で、エアコン吹き出し口/ダッシュ両対応クランプを採用。
着脱式の小型5,000 mAhバッテリーモジュールを追加する案も検討されており、WPC に登録はあるものの、公式発売時期はまだ公表されていません。
そのほか:ODM勢と“影の主役”たち
WPCデータベースには「CVSMicro」と「BH EVS のQi 2.2」モジュールも登録済み。
完成品としては市場に出ないものの、年末に登場する格安パッドや車載充電器の“中の人”になる可能性大。
サードパーティーの“謎ブランド”を選ぶときは、モジュール供給元がQi 2.2認証済みかどうかを確認すると安心です。
今後のチェックポイント
まずはWPC認証IDを確認し、「Version 2.2.1 / MPP 25」の表記があるかを必ずチェック。
次に放熱と連続25 W維持時間──真夏の屋外撮影だとサーマルリミットで失速する機種もあるので、実機レビューで要確認です。
価格は初期ロットが強気設定でも、第2波(ブラックフライデー前後)で15〜20%下がる傾向。
最後にiOSアップデート後の互換テスト。
Appleと共同検証を公開するメーカーは信頼度が高いので、公式ブログやSNSをフォローしておきましょう。
まとめ──正式発表を待つ間にできること
「今すぐ欲しい!」勢はUgreenやBaseusの初期ロットに突撃する手もありますが、発熱やファームの成熟度が読めないのが難点。
のんびり派はiPhone 17発売後、Ankerやエレコムの国内モデルを比較しつつブラックフライデーを待てば、おトクに乗り換えられます。
いずれにせよ、次のスマホライフはケーブルレスでサクッと25 W充電が当たり前になる時代。
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