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評価:4.5
「Qi2」は、AppleのMagSafeをベースに構築されたワイヤレス充電の規格です。
マグネットで充電位置をピタッと自動で合わせて、最大15Wと、従来以上の出力で充電することができます。
便利な反面、出力が大きくなると発生するのが発熱の問題。
ワイヤレス充電は、有線充電以上に熱が発生するのですが、スマホに使われているリチウムイオン電池は、高温環境では大きく寿命が縮みます。
そのため、スマホは40度前後で充電の出力を落としたり、充電自体を一時停止するようプログラムされています。
これだと、せっかく高出力でも体感の充電時間は変わらないまま。
しかもバッテリー劣化で電池もちも悪くなってしまいます。
「じゃあ、冷やしながら充電したらいいのでは?」
という、発想から生まれたのが、「RORRY A8 Qi2冷却機能付き3in1ワイヤレス充電器」です。
なんと、スマホと充電スタンドの接触面にペルチェ素子による冷却機能を搭載。
スマホ本体を冷やしながらワイヤレス充電を行うことで、スマホ内部の温度上昇を抑えます。
しかも、スマホと同時にワイヤレスイヤホンとApple Watchの充電も可能。
もはやワイヤレス充電スタンドと完成型と言っても過言ではないかもしれません。
と、いうことで今回は、冷やしながら高速ワイヤレス充電できる「RORRY A8 Qi2冷却機能付き3in1ワイヤレス充電器」をレビューします。
〇 ここがよかった
- ペルチェ素子でスマホをしっかり冷却
- Qi2対応で最大15Wのマグネットワイヤレス充電
- スマホ+ワイヤレスイヤホン+AppleWatchを同時充電できる
△ ここは注意
- 最低30W以上の充電器が必要
- 小さいがファン稼動音がする
PR この記事はメーカーから商品提供を受けて作成しています。が、忖度なく本音で自由にレビューさせてもらっています。

ガジェットブロガー
バビ
東京在住のガジェット好き会社員ブロガー。
デザイン性の高いガジェット・スマホ・PC周辺機器を、実体験にもとづき200本以上レビューしています。
経験を活かした専門的かつ正直なレビューをお届けします。
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RORRY A8 Qi2冷却機能付き3in1ワイヤレス充電器の特徴とスペック
- Qi2対応・最大15WのMagSafeワイヤレス充電
- スマホ+Apple Watch+イヤホンを同時に充電できる3-in-1構成
- TEC(ペルチェ)+ファンの“アクティブ冷却”
項目 | 仕様 |
---|---|
対応規格 | Qi2 |
推奨入力 | PD 30W 以上 |
入力端子 | USB Type-C |
ワイヤレス出力 | スマホ:5W / 7.5W / 10W / 15W(最大) イヤホン:最大 5W ウォッチ:最大 2.5W |
冷却機構 | TEC 半導体冷却(ペルチェ)+ファン、AI温度制御、タッチ式クーリングスイッチ |
安全・検知 | FOD(金属異物検知)インジケータ挙動あり |
材質 | ABS+ガラス+アルミ合金 |
本体サイズ | 約 100 × 100 × 152 mm |
付属品 | USB-C ケーブル、取扱説明書(マニュアル記載) |

- 本体
- USB-C to USB-Cケーブル
- 取扱説明書
外観レビュー

フォルムは一般的なMagSafe対応のワイヤレス充電スタンドですが、冷却機能があるためヘッドが少し大きくなっています。
本体カラーiPhoneのブラックチタニウムにも似たメタリックなブラックカラー。
素材はアルミ合金を使用しています。


高さは15cmほどで、台座は約10×10cmの丸みがかった四角のタイプ。
折りたたみ機能はなく、据え置きのタイプです。

スマホとの接触面にはQi2認証ロゴを印字。


接触面の後ろに小さながファンが内蔵されていて、背面から吸い込んだ空気を横から排出する仕組みです。

ヘッドは角度調整が可能なので、充電しながらスマホを操作したり、動画などを視聴するのにも便利です。

Apple Watch充電用のコネクタは背面から90度立ち上げて使用します。

また、台座部分ではAirPodsなどのワイヤレスイヤホン(ワイヤレス充電対応)の充電も可能です。

充電スタンドへ給電するためのUSB-Cポートは台座の背面に配置。
ケーブルは付属しますが、充電器はついてこないので、30W以上で出力できるものを自分で用意する必要があります。

スタンドをひっくり返した台座裏面には、各種認証とスペックの表記。
滑り止めの面積も大きいので、デスク上でしっかり固定されます。
メリット
Qi2最大15WのMagSafe対応ワイヤレス充電
RORRY A8 Qi2冷却機能付き3in1ワイヤレス充電器は、Qi2対応のワイヤレス充電スタンドです。
Qi2(チー・ツー)は、iPhoneのMagSafeをベースにした、スマホと充電器を“磁石でカチッと”自動的に位置合わせしてくれるワイヤレス充電の規格のこと。
ズレにくいので、従来Qiより効率が良く、扱いも簡単。
対応機種では最大15Wの高速充電に対応しています。

手持ちのiPhone 16 Proもマグネットでピタッと吸着。
バッテリー残量が少ない状況では、最大15Wで充電されていました。

Google版MagSafe「Pixelsnap」でQi2対応となったGoogle Pixel 10も、15Wの最大出力で充電されます。
ペルチェ素子&ファンによる冷却機能搭載
ワイヤレス充電はQi2へと進化し、出力がアップした反面、スマホの温度は上昇しやすくなりました。
発熱はバッテリー劣化を招き、バッテリー寿命を短縮します。
そのため、iPhoneをはじめとするスマートフォンは、一定の温度に近づくと、一時的に充電を停止したり、出力を弱める制御をかけます。
結果、せっかく最大出力が上がっても充電速度はそれほど速くなりません。
RORRY A8ワイヤレス充電器は、冷却機能を搭載し、スマホの発熱を抑えます。

スマホの接触面、Qi2の認証ロゴを中心にプレートが冷たくなり、充電しながらスマホを冷却します。
手で触ると冷蔵庫の内側みたいにひんやりしています。
冷却に使われるのは「ペルチェ素子」。
ペルチェ素子(=熱電素子・TEC)は、電気を流すと片面の熱を吸い取って冷やし、反対側で熱を捨てる仕組みです。


スマホを充電すると、同時に冷却機能もオンになりますが、オン/オフの切り替えは台座の ❄︎マークでも切り替えが可能。
冷却時には、台座正面にあるLEDランプが青く光ります。

接触面から移動した熱は、背面のファンによって外へ排熱。
側面の排気口に手を近づけるとなかなかの温風で、その分接触面が冷えているのを感じます。
静音設計されたファンは耳を近づけないと聞こえないほど静かです。
実際に、冷却あり/冷却なしの両方で充電速度がどのくらい変わるのか、試してみました。
iPhone 16 Proを0%→100%まで充電した結果が以下の表です。

バッテリー | 冷却オン | 冷却オフ |
---|---|---|
10% | 9分 | 8分 |
30% | 22分 | 22分 |
50% | 36分 | 40分 |
80% | 65分 | 79分 |
100% | 115分 | 122分 |
0〜30%までの充電では速度に大きな差はありませんが、80%到達までの時間は、冷却オンで65分、冷却オフで79分と、14分もの差が出ました。
ただ、80%を超えると充電の速度はゆっくりになり、発熱も減るため100%までの充電時間に大きな差はありません。
次に、Google Pixel 10で、冷却オン/オフのスマホ内部の温度変化を確認してみました。
下のグラフの赤い線と黄色い線が、充電の開始です。


経過時間 | 冷却オン | 冷却オフ |
---|---|---|
開始時 | 31.2℃ 25% | 30.5℃ 24% |
15分 | 36.3℃ 39% | 38.3℃ 32% |
20分 | 36.9℃ 41% | 38.4℃ 38% |
25分 | 37.2℃ 47% | 38.2℃ 40% |
30分 | 37.3℃ 52% | 38.6℃ 42% |
グラフからもわかるように、冷却オンとオフでは、充電開始から15分の温度上昇の速度が違います。
冷却機能オンの場合は、オフの場合に比べると温度上昇が緩やかで、温度が上昇しても37℃台までにしかなりません。
(30分経過後もみていましたが、最高は37.7℃でした。)
また、冷却オフの場合、38℃を超えたところから充電速度が遅くなり、30分経過後はバッテリー残量におよそ10%の差が出ています。
RORRY A8 ワイヤレス充電スタンドの冷却機能によって、スマホがしっかり冷却され、バッテリーの劣化を抑え、高速充電を維持しているのがよくわかります。
スマホ+ワイヤレスイヤホン+Apple Watchの3台同時充電が可能

RORRY A8 Qi2冷却機能付き3in1ワイヤレス充電器は、スマホのほか、ワイヤレスイヤホンとAppleWatchの3台同時充電が可能。

ワイヤレスイヤホンの充電は台座部分に置くだけで自動的に開始。

AppleWatchはヘッドの裏側にある台座を90°引き上げて使用します。
(私はAppleWatchを持っていないのでご紹介だけ。)
3デバイスを1箇所でまとめて充電できるので、デスク周りのケーブルの整理にもなります。
デメリット
冷却しながら充電するには最低30Wの充電器が必要
RORRY A8ワイヤレス充電器を使用するには、それぞれ
- スマホ:最大15W
- ワイヤレスイヤホン:最大5W
- Apple Watch:最大2.5W
- 冷却:10W
の出力が必要で、合計すると32.5Wとなります。

実際、冷却機能オンでのスマホ充電中の電力を計測すると、約28Wでした。
なので、冷却機能オンでスマホを充電するのであれば、最低でも30Wクラスの充電器が必要になります。
同時にワイヤレスイヤホン、Apple Watchを充電するのであれば、少なくとも32.5Wは必要になります。
充電スタンドのスペックで見ると、Inputは、
9V=4A、12V=3A、15V=2.4A
に対応していますが、この組み合わせであれば、最大45W出力以上の充電器であれば、対応できると思います。
小さいがファンの稼動音がする
冷却機能をオンにすると、ペルチェ素子の冷却とともに内部の小さなファンが回転しますが、耳を近づけると聞こえる程度のファンの稼動音がします。
かなり静かで、デスク上では全く聞こえないのですが、静かな寝室で枕元にあると気になる人は気になるかもしれません。
まとめ:RORRY A8 Qi2冷却機能付き3in1ワイヤレス充電器がおすすめな人

Qi2冷却機能付き3in1ワイヤレス充電スタンド、RORRY A8をレビューしました。
まとめるとこんな感じです。
おすすめ度 4.5
〇 ここがよかった
- ペルチェ素子でスマホをしっかり冷却
- Qi2対応で最大15Wのマグネットワイヤレス充電
- スマホ+ワイヤレスイヤホン+AppleWatchを同時充電できる
△ ここは注意
- 最低30W以上の充電器が必要
- 小さいがファン稼動音がする
ワイヤレス充電の発熱を抑えるため、ファンをつけて冷却するタイプのワイヤレス充電器があるものの、ファンの風による冷却は十分とはいえません。
RORRY A8ワイヤレス充電器は、ペルチェ素子によってスマホとの接触面から熱を奪うことで直接冷却するので、ワイヤレス充電による発熱の問題を大きく改善してくれます。
個人的には、現状のワイヤレス充電スタンドの最適解だと思っています。
- ワイヤレス充電を使いたいけどスマホの発熱が気になる人
(バッテリーの劣化を軽減させつつワイヤレス充電したい人) - スマホを15Wでマグネットでワイヤレス充電したい人
- スマホ+Apple Watch+ワイヤレスイヤホンの充電を1台でまとめたい人
- ワイヤレス充電を高速化したい人
私は便利なマグネット式のワイヤレス充電を使いたいと思いつつも、バッテリーの劣化が嫌でここ1年半くらいのiPhoneの充電は、ほぼ有線のみでした。
ですが、この充電器ならバッテリーの劣化をそこまで気にせず、スマホを雑に貼り付けて充電できるので、就寝前のQOLがかなり上がるんじゃないかと思います。