Ankerモバイルバッテリー4製品を自主回収──内部短絡の恐れで交換・返金対応(2025/6/26)

このページのリンクには広告が含まれています。

Ankerは6月26日、モバイルバッテリー4製品について自主回収(リコール)を発表しました。

昨年9月から回収中だった2機種に加え、同じサプライヤー製セルを使う2機種でも品質基準を満たさない部材の使用が新たに判明したためです。

要点早わかり
  • 対象製品は計4モデル(10,000mAh/20,000mAh系・MagGo系が追加)
  • セル内部に基準外部材が使われており内部短絡→発煙・発火リスクの可能性
  • 6月26日までに販売済みの製品が回収対象、オンラインフォームまたはフリーダイヤルで無償交換/返金
  • 回収済みユーザー・ふるさと納税モデル購入者もシリアル番号を再確認必須
この記事の著者

ガジェットブロガー

バビ

プロフィール

東京在住のガジェット好き会社員ブロガー。 デザイン性の高いガジェット・スマホ・PC周辺機器を、実体験にもとづき200本以上レビューしています。 経験を活かした専門的かつ正直なレビューをお届けします。

回収対象モデル一覧

製品名(型番)仕様対象範囲
Anker Power Bank (10,000mAh, 22.5W)〈A1257〉
Anker 大容量モバイルバッテリー 10000mAh 川崎限定モデル〈A1257〉
USB-A×1/USB-C×2、ケーブル一体型2025年6月26日までに販売した一部ロット
※シリアル判別・ふるさと納税「川崎限定モデル」含む
Anker Power Bank (20,000mAh, 22.5W, Built-In USB-C)〈A1647〉USB-A×1/USB-C×1+一体型ケーブル2025年6月26日までに販売した全ロット
Anker MagGo Power Bank (10,000mAh, 7.5W, Stand)〈A1652〉MagSafe互換+スタンド内蔵全ロット
Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10K)〈A1642〉MagSafe互換全ロット

出荷済み製品はカラーを問わず対象です。

手持ち品が該当するかは、本体背面の16桁シリアル番号を回収受付フォームで照合してください。

Anker Power Bank(10000mAh, 22.5W)

ふるさと納税 返礼品名:Anker 大容量モバイルバッテリー 10000mAh 川崎限定モデル

カラー:ブラック、ホワイト、パープル、ピンク、ブルー

製品型番:A1257

  • 背面に製品名「Anker Power Bank (10K, 22.5W) 」と記載
  • ストラップ兼用のケーブル付き
  • 製品側面に「22.5W」の印字
  • USB-Aポート × 1、USB-Cポート ×2、10000mAhのモバイルバッテリー

オンライン受付フォームからシリアルナンバーを入力して、対象と判別された製品のみが対象です。

製品本体背面に記載の「SN:」の後、Aから始まる16桁のシリアルナンバーを確認してください。

Anker Power Bank(20000mAh, 22.5W, Built-In USB-C ケーブル)

カラー:ブラック、ホワイト、ピンク、パープル、グリーン

製品型番:A1647

  • 背面に製品名「Anker Power Bank(20,000mAh, 22.5W, Built-In USB-C Cable)」と記載
  • USB-C端子のケーブルが一体型
  • USB-Aポート×1、USB-Cポート×1、一体型ケーブル、20000mAhのモバイルバッテリー

Anker MagGo Power Bank(10000mAh, 7.5W, Stand)

カラー:ブラック、ホワイト、パープル

製品型番:A1652

  • 側面に製品名「Anker MagGo Power Bank (10,000mAh, 7.5W) 」と記載
  • マグネットで装着可能
  • 背面に折りたたみ式のスタンドを搭載
  • USB-Aポート × 1、USB-Cポート ×1、10000mAhのモバイルバッテリー

Anker 334 MagGo Battery(PowerCore 10000)

カラー:ブラック、ホワイト、ピンク、パープル

製品型番:A1642

  • 側面に製品名「Anker 334 MagGo Battery(PowerCore 10K)」と記載
  • USB-Aポート×1、USB-Cポート×1、10000mAhのマグネットで装着可能なモバイルバッテリー

発覚した原因とリスク

Ankerによれば、4製品すべてに共通して使われているバッテリーセルを製造する委託先サプライヤーが、同社の品質基準を満たさない内部部材を無断で使用していたことが今回の発端です。

調査の結果、その部材がセル内部で想定外の応力を生み出し、電極同士が接触する 「内部短絡」 が起こる可能性が判明しました。

内部短絡はバッテリー温度の急上昇を招き、最悪の場合は発煙や発火につながる危険性 があります。

このため、Ankerは昨年9月から続けている2機種の回収範囲を拡大し、新たに2機種を追加して計4製品を自主回収する決断に至りました。

交換・返金手続きの方法

以下の回収フォーム、またはフリーダイヤルが用意されています。

回収から返金・交換までの流れは 、

① 型番で分岐 → ② フォーム送信 → ③ キット返送 → ④ 交換 or 返金

の4ステップです。

とくに 型番A1257(10,000mAh / 22.5W) だけはロット判定が必要なので、最初にここを確認しましょう。

①まず型番をチェック

型番判定方法
A1257
(Anker Power Bank 10K / 22.5W)
背面の「SN:A+15桁」をフォームに入力して対象ロットかどうか判定
A1647 / A1652 / A1642
(20K一体型ケーブル/MagGo Stand/334 MagGo)
2025年6月26日までに販売されたすべてが回収対象

型番は本体側面や背面の製品名の末尾に記載されています。

②オンライン受付フォームへ

  1. 回収ページ(24時間受付)を開く
  2. 型番を選択
  3. 指示に従い シリアル番号(SN)・氏名・連絡先 を入力(SN入力はA1257のみ必須)
  4. 「交換」か「返金」 を選択して送信
  5. 送信後、受付完了メールが届きます(迷惑メールフォルダも確認を)。

③回収キットを受け取り → 本体だけ返送

受付後2週間以内に レターパックプラス+耐火シート+緩衝材 が届きます。

外箱や付属ケーブルは不要。本体だけを耐火シートで包み、レターパックに入れてポストへ(送料は着払いで無料)。

④交換品の発送 or 返金処理

 選択概要目安
交換後継または同等モデル(色はブラックのみ)を無償発送機種ごとに7月〜10月の間で順次発送(A1257は最長10月中)
返金フォームで指定した銀行口座へ振込返送品到着から約2週間

手元に製品がある場合の一時的な安全対策

手元に該当製品がある方は、返送までの間、以下のとおり対応してください。

  • 充電・給電を直ちに中止し、バッグや車内など高温になる場所に放置しない
  • 返送までの保管は不燃物が周囲にない金属トレイや耐熱容器が安心

まとめ

Ankerは対象製品の新規出荷停止に加え、

  • サプライヤーの部材選定・情報共有フローの厳格化
  • 現場監督体制と品質監査の強化

を表明しています。

モバイルバッテリーは身近な便利ガジェットですが、内部短絡は一瞬で重大事故を招く恐れがあります。

今回、私もAnker 334 MagGo Battery(PowerCore 10000)を所持していたので、早速回収手続きを行いました。

対象モデルをお持ちの方は、なるべく早く対応手続きを進めてください。