Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000) レビュー|iPhoneにくっつけるだけで簡単充電できる大容量マグネット式ワイヤレス充電器

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評価:3.5

iPhone 12シリーズ以降に搭載された、背面にマグネットでいろんなアクセサリーを取り付けられる「MagSafe」。

もちろんワイヤレス充電にも対応しているので、様々な磁石でピタッと貼り付けるだけで充電できるモバイルバッテリーが販売されています。

ただ、マグネット式モバイルバッテリーは、大容量になるとその分大きく重くなり、使い勝手が悪くなるので、個人的には5,000mAh以下のものしか使っていませんでした。

そんな私が今回はAnker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)という、大容量10,000mAhのマグネット式モバイルバッテリーを発売日に即購入。

正直、10,000mAhのマグネット式ならAnker 633 Magnetic Battery (MagGo)と大きな差はないのですが、私が注目したのはパススルー充電の方法の違い。

細かいことは後述しますが、Anker 334のパススルー充電は、これまでと違ってデバイスの充電が終わってからモバイルバッテリーの充電を始める、モバイルバッテリー内部の電池を経由しない方式を採用。

これにより、パススルーのデメリットだったバッテリーの劣化が(ほぼ)なくなりました。

633とどっちがいいかと言われると、使い方によるところではありますが、個人的にはこの334推しです。

その辺りの違いも含めて、Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)をレビューしていきたいと思います。

〇 ここがよかった

  • くっつけるだけで充電できる
  • iPhone約2回分の大容量だけどコンパクト
  • モバイルバッテリー内部の電池を経由せずにパススルー充電できる
  • USB-Aにも対応

△ ここがイマイチ

  • Pro Max以外でははみ出す
  • ワイヤレスと有線同時充電ができない
  • 充電速度は速くはない
  • やや重い
この記事の著者

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バビ

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東京在住のガジェット好き会社員ブロガー。 デザイン性の高いガジェット・スマホ・PC周辺機器を、実体験にもとづき200本以上レビューしています。 経験を活かした専門的かつ正直なレビューをお届けします。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)特徴・スペック・同梱品

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)公式画像

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)の特徴をまとめるとこんな感じです。

  1. ピタッとくっつけるだけで充電できるマグネット式
  2. iPhone 14を約2回充電可能な大容量10,000mAh
  3. USB-CとUSB-Aで2台同時充電可能
  4. 本体を充電しながらデバイスを充電できるパススルー対応
  5. パススルーでは本体バッテリーを経由せずにデバイスを充電
品番A1642
カラーブラック /ホワイト
サイズ縦:10.7 cm 横:7.0cm 厚さ:1.8cm
重さ約206g
ワイヤレス出力最大7.5W
有線出力USB-C出力:5V = 3A / 9V=2.22A (最大 20W)
USB-A出力:5V = 2.4A / 9V = 2A / 12V = 1.5A(最大18W)
複数ポート利用時:合計最大12W(有線のみ)
容量10,000mAh(3.7V)
定格容量4,900mAh(定格電圧5V)
その他MagSafe対応、パススルー充電(デバイスが満充電になった後、モバイルバッテリーへの充電を開始)
Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)パッケージ
同梱品
  • Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)
  • USB-A & USB-C ケーブル (0.6m)
  • 取扱説明書
  • カスタマーサポート

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)レビュー

大容量だけどコンパクトなデザイン

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)正面

全体的なデザインはすっきりとしていて、Ankerのこれまでのマグネット式モバイルバッテリーと比べるとかなりシンプルです。

表面はや滑り止めのためか、ややざらつきのある素材感で、サイドと同じ光沢のある仕上がりで「ANKER」ロゴが印字されています。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)ロゴ

最近のAnker製品の大きすぎるロゴはデザイン的に今ひとつですが、ホワイトだと光の当たり方によってはほとんど見えないのでこっちを選んで正解でした。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)接着面

ワイヤレス充電する裏面も表面と同じざらついた仕上げで、充電位置を示すガイドが印字されています。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)各種認証、LEDランプ

各種認証と、残量などを表示するLEDランプは側面に印字。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)側面(製品仕様、USB-Cポート)

反対側には入出力用のUSB-Cポートと、製品仕様が印字されています。

最近のAnkerは、以前はなかった定格電圧や定格容量、どのタイプのセルが搭載されているのかまで印字されるようになって、安心感が増したように思います。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)マルチボタン、USB-Aポート

USB-Aポートと、マルチボタンは上部側面に配置。

一部のワイヤレスイヤホンなど、低電流充電デバイスはUSB-Cポートからだと充電できないこともあるので、この存在は地味にありがたいですね。

iPhone 14 ProとAnker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)

サイズは縦10.7 cm、横7.0cm、厚さ1.8cmでiPhone 14 Proと並べるとこんな感じでなかなかの大きさ。

ですが、容量10,000mAhのワイヤレスモバイルバッテリーだと思うとかなりコンパクトです。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)の重さ

重さは約206gと、このクラスのマグネット式ワイヤレス充電器としては軽めです。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)サイズ感

コンパクトで軽めではありますが、あくまでも同じ10,000mAhクラスのマグネット式ワイヤレスモバイルバッテリーと比べたらなので、手に持つとそれほど収まりは良くないし、ずっしりした感じではあります。

マグネットでくっつけるだけで充電できる

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)をiPhone 14 Proに接着

なんといってもこのタイプのモバイルバッテリーの良さはマグネットでピタッとくっつけるだけで充電できてしまうこと。

位置を合わせたり、ボタンを押したりする必要もありません。

なんとなくの位置に合わせればピタッと張り付くところがあるのでそのままくっつけるだけ。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)使用イメージ

マグネットは強力で貼り付けてズレることはなく、ぶんぶん振っても落ちることはないほど。

幅と厚みが増す分、片手だと手の収まりはかなり悪くなります。

また、ずっしり重いので、装着した状態でのiPhoneの片手操作は不安定でほぼ不可能と言っていいでしょう。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)使用中の厚み

Amazonや公式サイトにも記載がありますが、iPhone 13 / 14はPro Max以外はデバイスよりちょっとだけお尻がはみ出します。

12 /13 miniでも使えますが、1cm以上はみ出すことになる点には注意が必要です。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)とiPhone 14 Proのはみ出し

公式によれば、ケースなしだとiPhone 13で3.5mmはみ出すとのことですが、iPhone 14だと5〜7mmくらいはみ出ていると思います。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)とiPhone 14 Proケース使用

ケースをその分はみ出しは気にならなくなますが、今度はレンズガードと干渉しそうで不安かも。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)とiPhone 14 Proケースのカメラ部分

私のケースはレンズガードが結構大きめの設計ですが、ギリギリ干渉せずに装着できているので、たぶん余程ここが大きくない限り使用することができると思われます。

ただ、ここがはみ出ていることによる使用上のデメリットは特にありません。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)のLED

充電中はLEDランプが点灯して、一番右の横長のランプだけ青に変わります。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)とNothing ear(2)

マグネット式である点を除けば、普通にQi認証のワイヤレス充電なので、当然ワイヤレス充電が可能なワイヤレスイヤホンなども充電することができます。

ワイヤレス最大7.5W、有線最大20Wで充電

Appleの認証を受けたMagSafeワイヤレス充電は最大15Wですが、Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)のワイヤレス充電は最大7.5Wと少し遅め。

と言っても、マグネット式ワイヤレスモバイルバッテリーでは今のところ7.5Wを超える出力の製品はなく、これがスタンダード。

外で使っている分には極端に遅いと感じたことはなく、不便もありません。

急いで充電したい場合には、有線で最大20Wで急速充電することができます。

有線ポートはUSB-CとUSB-Aの2つあって、それぞれ最大20Wと18Wでの充電が可能です。

最近のAnker製品は、テスターに認識させない仕様になってしまったので、利用可能な電圧と電流の組み合わせを知ることはできませんが、急速充電のリストを調べてみました。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)の急速充電リスト(USB-C)

USB-CではPD(Power Delivery)対応で、最大19Wの表示。

最大が9V=2.22Aと19.98Wなので、20Wと違いはなさそうです。

公称どおりPPSには非対応のようです。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)(USB-A)

USB-A側はこんな感じ。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)でハンディファンを充電

今どき別にUSB-Aなんていらないと思っていたんですが、意外とまだ身の回りにUSB-Aの低電流じゃないと充電できないデバイスがあって、最近はUSB-Aポート必要派になりました。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)とGoogle Pixel 7

ちなみに私はGoogle Pixel 7もマグネット対応にしているので、こちらでもワイヤレス充電することができました。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)でGoogle Pixel 7を充電

ただ、例によって速度がとんでもなく遅いので、有線充電することをおすすめします。

大容量10,000mAhでデバイス2台を同時充電

ワイヤレス充電ができて、有線のポートが2つあるので、デバイス3つを充電できそうなんですが、残縁ながらワイヤレス+有線の充電をすることができません。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)でiPhone 14 ProとGoogle Pixel 7を同時充電

実際にiPhone 14 Proでワイヤレス充電しながら、USB-CにGoogle Pixel 7を繋ぐと、Pixel 7だけが充電されました。

せっかく有線ポートが2つあるのに、ここはちょっと残念です。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)でGoogle Pixel 7とNothing ear(2)を同時充電

一方で、USB-CとUSB-Aの有線ポート2つを同時に使用することは可能。

ただし、この場合は合計最大12W出力しか出ないので、あまり使い勝手は良くないかもしれません。

パススルー充電はバッテリーを経由せずデバイスを充電

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)のパススルー充電

個人的にAnker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)の購入の決め手がこれ。

パススルー充電は、モバイルバッテリー本体を充電しながら、繋いでいるデバイスにも充電できる機能のこと。

通常は、充電器からの電力はモバイルバッテリー内のセル(電池)を通って、モバイルバッテリーとデバイスを同時に充電するので、セルへの負荷が大きく、バッテリーの劣化を早めることになります。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)の場合は、セルを経由せずに先にデバイスを充電して、デバイスの充電が完了した後でモバイルバッテリーの充電を開始するため、バッテリーの劣化が大幅に軽減されます。

実はこのタイプのパススルー充電ができるモバイルバッテリーはほとんどないので、なかなかに希少。

私のように刺さる人にはブッ刺さる機能だったりします。

Anker 633 Magnetic Battery (MagGo)との違い

Anker 633 Magnetic Battery (MagGo)

Ankerで、Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)と同じ10,000mAhクラスのマグネット式ワイヤレスモバイルバッテリーだと、「Anker 633 Magnetic Battery(MagGo)」があるので、どちらを買うべきか迷う人も多いはず。

そこで、両者を比較してみました。

334 MagGo Battery (PowerCore 10000)633 Magnetic Battery (MagGo)
カラーブラック /ホワイトブラック /ホワイト /ブルー
サイズ107×70×18mm107×66×18mm
重さ約206g約218g
ワイヤレス出力最大7.5W最大7.5W
有線出力USB-C:最大20W
USB-A:最大18W
USB-C:最大20W
USB-A:最大18W
複数ポート使用最大12W
2台同時(有線のみ)
最大18W
3台同時
容量10,000mAh10,000mAh
充電開始自動自動
パススルー
(デバイス充電完了後、本体を充電)

(デバイスと本体を同時充電、ワイヤレスのみ)
スタンド×
価格6,990円7,990円

ポイントはスタンドの有無と、同時充電台数でしょうか。

334はワイヤレス+有線の同時充電ができませんが、633ではワイヤレスも含めた3台同時の充電が可能な上に、最大出力は18Wと334より高め。

一方で633よりも334が優れている点はパススルーの方式。

633ではデバイスとモバイルバッテリーはセルを経由して同時に充電するため、バッテリーの劣化を早めますが、334はパススルーでセルを経由しないため、バッテリーの劣化が大幅に軽減されています。

どちらも一長一短なので、自分の手持ちのデバイスや、どういう使い方をするかによって、どちらを買うか決めれば良いと思います。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)はこんな人におすすめ(こんな人はNG)

私が考えるAnker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)がおすすめなのはこんな人。

Anker 334 MagGo Batteryがおすすめな人
  1. iPhone 12以降でマグネット式のモバイルバッテリーを使いたい人
  2. 他のデバイスも充電するなど、iPhone 1台分以上の大容量タイプが必要な人
  3. パススルー充電を頻繁に使う人

まずは少なくともMagSafeが搭載されたiPhone 12シリーズ以降のiPhoneユーザーであることは必須です。

ただ、日常的にそれほどヘビーにデバイスを使用しないなら5,000mAhクラスで十分かと。

iPhoneをゲームなどで使用して、日中電池切れを起こすような人や、iPhone以外のスマホ、タブレットなど複数デバイスの充電もモバイルバッテリー1台で済ませたいという人には10,000mAhが向いています。

あとはあまりいないかもですが、パススルー充電を頻繁に使うような人は、通常のモバイルバッテリーだと劣化が早まるので、Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)向きだと思います。

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)レビューまとめ

Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)と他ガジェット

ということで、Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)をレビューしました。

私の個人的な評価はこんな感じです。

おすすめ

評価 :3.5/5。

3.5

〇 ここがよかった

  • くっつけるだけで充電できる
  • iPhone約2回分の大容量だけどコンパクト
  • モバイルバッテリー内部の電池を経由せずにパススルー充電できる
  • USB-Aにも対応

△ ここがイマイチ

  • Pro Max以外でははみ出す
  • ワイヤレスと有線同時充電ができない
  • 充電速度は速くはない
  • やや重い

10,000mAhクラスのマグネット式ワイヤレスモバイルバッテリーとしては、最小クラスのコンパクトさなので、大容量タイプを使いたい場合は選択肢に入ると思います。

ただその分大きさと重さは出るので、取り回しの悪さが気になるところ。

低電流デバイスや古いタイプのデバイスなど、なんでも充電できるUSB-Aポートも備えているのは、意外と便利です。

一方で、大容量モバイルバッテリーに期待される、同時充電の使い勝手の悪さ(ワイヤレス+有線の同時充電ができない&合計最大12Wしか出ない)は、大きなマイナスポイントと言えるでしょう。

ただ、セルを経由せずにパススルー充電できる点は、他にはないこの製品の特色です。

最初に書いたように、私個人はこの機能が気に入って購入を決めました。(実際使う場面は少ないのですが)

普段持ち歩くデバイスと使い方を考えて、刺さる人には刺さる製品だと思います。

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