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中国民用航空局(CAAC)は6月26日付で、CCC(3C)認証ロゴのないモバイルバッテリーを国内線機内への持ち込み・預け入れともに全面禁止すると発表しました。
日本で販売されているモバイルバッテリーはほとんどが未認証の可能性が高く、現在のところ中国の国内線のみの対応のようですが、中国へ渡航する際は、念の為CCC認証ロゴの入ったモバイルバッテリーを持って行った方がいいでしょう。
出張や旅行で中国国内線を利用する際は没収リスクにご注意ください。
参考 https://www.caac.gov.cn/PHONE/XWZX/MHYW/202506/t20250626_227805.html

ガジェットブロガー
バビ
東京在住のガジェット好き会社員ブロガー。 デザイン性の高いガジェット・スマホ・PC周辺機器を、実体験にもとづき200本以上レビューしています。 経験を活かした専門的かつ正直なレビューをお届けします。
CCC認証とは何か
中国のCCC(China Compulsory Certification)は、家電や電子部品、安全性が問われる製品に義務付けられる強制認証制度で、日本のPSEマークに相当します。
2024年8月1日以降、GB 31241-2022規格に基づくモバイルバッテリーも対象に追加され、未取得品は輸入・販売が禁止されました。
これまでは主に販売流通面での制限でしたが、今回の発表で“航空利用”にも門戸を閉ざす形となります。
新ルールのポイント
中国民航局の通知によれば、以下のいずれかに該当するモバイルバッテリーは、6月28日から国内線への持ち込み・預け入れが禁止されます。
- CCCロゴがない製品
- ロゴ表示が不鮮明な製品
- すでに回収対象として発表済みのロット・型番
禁止は客室手荷物・受託手荷物の両方に及び、空港保安検査では専用スタッフが非適合品を没収または一時預かりします。
なぜ禁止?──背景にある安全リスク
今年に入ってから、機内でのリチウムイオン電池による発煙・発火事故が多発していることを受け、中国当局は“危険物持ち込み禁止”をさらに厳格化しました。
最近、多くの大手モバイルバッテリーメーカーが、バッテリーセルの安全リスクを理由に、複数ロットの製品をリコールしました。
その中にはAnkerやROMOSSなどのブランドも含まれています。
このまま未認証品を放置すると、機内安全と乗客の生命に関わる重大事故につながる恐れがある、との判断のようです。
具体的な運用イメージ
空港では検査ゲートの前後に3C認証チェックポイントが設置され、次の対応が行われます。
- 非適合品の提示要求:旅客は手荷物からバッテリーを出し、検査員に提示。
- 一時預かり or 没収:認証切れやロゴ不明瞭の場合、その場で回収か一時保管。
- 没収後の対応:返却不可/廃棄の可能性あり
これにより、帰国便や他国乗り継ぎ時にも同様のチェックがあるため、事前の確認が必須です。
誰が影響を受けるか
- 中国国内線を利用する日本人旅行者・出張者
- 中国現地でEC販売・輸入を行う事業者
- 国内メーカー・サプライヤー:中国市場向け製品には早急なCCC認証取得が不可欠
特に、手荷物にサブバッテリーを入れているビジネス客は、空港でのトラブルや没収に直結します。
今後の見通しと対策
- CCC認証の有無を出発前に必ず確認
- 持ち込み不可の場合は、代替品の現地調達を検討
- 航空会社や旅行代理店に最新の規定を問い合わせる
また、2025年中には電動自転車用バッテリーなど、他カテゴリーへの認証強化も予定されています。
高まる安全基準に合わせ、メーカー側は品質管理と認証プロセスの見直しを急ぐ必要があります。
CCC認証取得済みのモバイルバッテリーはどれ?
私の手元にあるモバイルバッテリーは以下の6つなのですが、どれもCCC認証ロゴはついていませんでした。
- Anker Power Bank (30W, Fusion, Built-In USB-C ケーブル)
- MATECH MagOn Ultra Blade 5000
- MOTTERU 10,000mAh PD30W MOT-MB10002
- Anker 622 Magnetic Battery (MagGo)
- Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000)
- Anker PowerCore 13400 Pokemon Limited Edition ピカチュウ&イーブイモデル
唯一、最近購入したLofreeのGlow Power BankモバイルバッテリーにはCCC認証がありました。

Lofreeのこの製品は元々中国で販売していたものを日本販売向けにしている製品なので、CCC認証があったんだと思います。
ですが、日本で販売している製品は、基本的に日本向けのPSE認証は取得していても、中国のCCCは認証していないことが多いので、対象製品を探すのはかなり困難だと思います。
Ankerはじめモバイルバッテリーって大体中国メーカー製なんだから、早く対応してほしいですね。
まとめ
6月28日からは、未認証のモバイルバッテリーを持つだけで機内への搭乗が拒まれる厳しい運用が始まります。
旅行前に必ず手持ち製品の認証ロゴをチェックし、問題がある場合は現地調達や宿泊先への事前配送など、代替策を講じてください。
Ankerなどは中国でも販売しているので、現地調達するのも一つの手だと思います。
安全第一で、快適な中国国内線のフライトをお楽しみください。