本記事は広告・アフィリエイトプログラムにより収益を得ています。
評価:4.5
ごきげんよう、バビです。
各メーカーから10,000mAh、最大20W出力のコンパクト&軽量なモバイルバッテリーが出そろう中、Ankerは同クラスのモバイルバッテリーで珍しく出遅れていました。
そこへ満を持して登場したのが、この「Anker PowerCore 10000 PD Redux 25W」です。
同系統の旧機種Anker PowerCore 10000 PD Reduxの最大18W出力から20Wをすっ飛ばして、なんと最大25W出力での高速充電に対応しています。
さらに、Ankerのモバイルバッテリーでは初めてとなる、PPSにも対応。
大幅にアップグレードされているにも関わらず、サイズ・重さは旧機種とほぼ同じ。
価格にいたってはむしろ安くなっているというから驚きです。
最大20Wで充電できるiPhone12、13だけでなく、最大25W充電対応のGalaxy S20、S21シリーズも最大出力で充電することができます。
これだけパワフルなのに重さ200g以下のコンパクトな設計なので、カバンの中でもかさばりません。
実際に色々計測してみると、電力効率も良く、安全性の高い設計になっていることも分かり、
「さすがはAnker」
と言わずにはいられないモバイルバッテリーでした。
このページでは、クラス最高レベルのモバイルバッテリー、「Anker PowerCore 10000 PD Redux 25W」をレビューしています。
素晴らしい製品なのですが、注意すべき点もあるので、合わせてチェックしてみてください。
〇 ここがよかった
- 大容量なのにコンパクト
- PPS対応、最大25W出力でGalaxy に最適
- 実容量が多い(電力効率が良い)
- 安全性が高い
△ ここがイマイチ
- 付属ケーブルが規格違反
- デザインがカッコ悪い
\ 欲しかったモノがお得に買える /
Amazonタイムセール
Anker PowerCore 10000 PD Redux 25Wのスペックと外観
Anker PowerCore 10000 PD Redux 25W
カラー | ブラック |
サイズ | 約 107 × 52 × 27 mm |
重さ | 194g |
入力 | USB-C:5V=3A, 9V=2A(最大18W) |
出力 | USB-C :5V=3A, 9V=2.75A (最大20W) USB-C PPS:3.3-6V=3A, 3.3-11V=2.78A(最大25W) USB-A:5V=3A, 9V=2A, 12V=1.5A (最大18W) USB-A Protocol 出力:4.5V=5A, 5V=4.5A USB-A+USB-C:5V=3A (最大15W) |
容量 | 10,000mAh(3.7V) |
定格容量 | 6,600mAh(定格電圧5V) |
バッテリーセル | リチウムイオンポリマー |
メーカー | Anker |
本体素材はモバイルバッテリーではよくあるプラスチック製。
カラーもオーソドックスなブラックです。
しっかりめに刻印されたロゴの反対側に大きくて押しやすそうな丸いボタンが並びます。
表面は細かなレーザーテクスチャが刻まれているため、指紋などの汚れに強く、スタイリッシュな仕上がりに。
一方で裏面はシンプルなマットブラック。
スペックや認証表示もかなり細かく記載されています。
実は3行目にある「定格容量」という記載、日本の安全認証であるPSEマークの基準では記載するよう指示されているのですが、きちんと表記しているモバイルバッテリーをほぼ見かけません。
「定格容量」がきちんと記載されているというだけでもかなり好感が持てます。
バッテリー残量などを表示するLEDランプはボタンの内側に配置。
ボタンを押すとランプが点灯して残量を確認することができます。
側面上部にはUSB-CとUSB-Aの2つのポートを備えます。
デバイスの充電はどちらのポートからも可能ですが、モバイルバッテリー本体への充電はUSB-C側からのみ。
延べ棒のような形状なので横幅がない分、厚みは出ています。
側面下部の角には付属のストラップを通す穴もあります。
(個人的にはモバイルバッテリーにストラップはいらないと思いますけど。)
本体サイズは縦107mm、横52mm、厚さ27 mm 。
手のひらにすっぽりと収まるコンパクトなサイズ感でバッグに入れてもかさばりません。
本体の重さはおよそ194gと、缶コーヒー1本分くらいの重さ。
大容量で高出力でありながら200g以下というのは凄いですね。
付属品は以下のとおり。
- 本体
- USB-C & USB-C ケーブル(着脱式USB-Aコネクタ付属)
- ストラップ
- トラベルポーチ
- 取扱説明書
弾力のあるトラベルポーチ付きなので、モバイルバッテリー本体とケーブルをまとめて入れておけるのは便利です。
角の取れた丸みのある形で、手からつるっと落ちそうなので、ストラップで落下防止できるのも気が利いてます。
付属のケーブルは、USB-C & USB-CにUSB-Aコネクタを接続できる、2-in-1タイプの一見便利そうなもの。
ですが、このケーブル、絶対に使ってはいけません。
買ったらすぐ捨ててもいいくらい。
というのも、USB-Cに取り付けるUSB-Aのコネクタは、USB-Cケーブルの明確な規格違反だからです。
接続している機器が故障したり、場合によっては発火の原因になる可能性があります。
これがなければ最高レベルのモバイルバッテリーなんですけどね。
Anker PowerCore 10000 PD Redux 25Wの特徴
AnkerのモバイルバッテリーではじめてのPPS対応
Anker PowerCore 10000 PD Redux 25WのUSB-Cで使用できる急速充電規格を確認してみました。
- Apple2.4A
- USB PD
- QC(Quick Charge) 2.0/3.0/4+
- Samsung 5V-2A
- PPS
公称どおりの急速充電規格に対応しており、PPSにも対応しているのがわかります。
実は意外なことにAnker製モバイルバッテリーでPPSに対応したのは、これは初めて。
「PPS(Programmable Power Supply)」は、電流・電圧を状況に応じて細かく調整することでより効率的に充電することができる機能。
ですが、2021年9月現在、Galaxy S20、S21などの一部スマホしか対応していません。
充電によるバッテリーの劣化を軽減してくれるので、逆にGalaxyユーザーならぜひとも使って欲しい機能です。
Galaxyユーザーが羨ましい。
続いて利用可能なPDO(電圧と電流の範囲)を確認。
- Fix:5V=3.0A
- Fix:9V=2.78A
- PPS:3.3-6.0V=3.00A
- PPS:3.3-11.0V=2.75A
固定電圧は5Vと9Vの2種類。
同じくPPSも2種類のPDOがあります。
公称では2つ目のPPSは 3.3-11.0V=2.78A となるはずですが、実際には2.75Aでした。
(中国メーカーにはよくあることなので、もはやこのくらいは気になりません。)
ついでにUSB-A出力で対応している急速充電を確認しました。
- Apple2.4A
- QC(Quick Charge) 2.0/3.0
- Samsung 5V-2A
- Samsung AFC
こちらも公称どおり。
USB-A単体でも最大18Wなので、最近のスマホも急速充電できる高出力です。
最大出力25W
このクラスのモバイルバッテリーでは最大出力20Wか18Wが一般的な中で、Anker PowerCore 10000 PD Redux 25Wの最大出力25Wは驚異的です。
実際に9Vでテストしてみると、しっかり25Wで出力されているのを確認できました。
といっても、スマホの場合は25W出力に対応しているものはまだ少数。
最新のiPhone13でも最大20Wです。
ですが、Galaxy S20、S21は最大25W出力に対応しているので、やはりAnker PowerCore 10000 PD Redux 25WはGalaxyに最適なモバイルバッテリーといえるでしょう。
変換効率95%と実容量が多い
バッテリーを100%→0%まで放電して実際に使用できる電力量を計測しました。
放電された電力量は34,827mWh
34,827mWh ÷ 3.7V = 9,412mAh が、実際に使用できるバッテリー容量ということ。
10,000mAhとの差はバッテリーの電圧を変換するために使われるロスです。
なので、Anker PowerCore 10000 PD Redux 25Wは変換効率94%以上ということ。
一般的なモバイルバッテリーの変換効率が70~85%程度なので、94%はとんでもなく優秀。
iPhone13やGalaxy S21などの最新スマホも2回以上の充電が可能です。
高い安全性
Anker PowerCore 10000 PD Redux 25Wには、難燃性素材や温度管理機能、過充電防止等の高度な安全対策が採用されています。
あえて上限を超える過電流を流してテストしてみました。
電流を少しずつ上げていくと、上限の電流の0.2Aを超えたあたりでモバイルバッテリーがシャットダウンされました。
他のモバイルバッテリーだと0.5A程度までは許容されるので、かなり厳しく制御していることがうかがえます。
さすがAnker。安全性の高さを強調するだけのことはありますね。
低電流モードで幅広いデバイスの充電が可能
一般的な充電器やバッテリーは、電流量が一定以下の状態(低電流)が続くと、充電されていないと判断して、自動的に電源がオフになります。
ですが、一部のワイヤレスイヤホンなどは、低電流じゃないとうまく充電できないものも。
低電流モードがあると、こうした低電流デバイスもしっかり充電することができます。
Anker PowerCore 10000 PD Redux 25Wでもこの低電流モードを搭載。
ボタンを2回押して左側のランプが緑に点灯すれば、低電流モードがオンになったサイン。
上の写真のように、0.26Aという低電流状態が続いてもモバイルバッテリーがシャットダウンされることなくデバイスを充電することができます。
低電流モードをオフにするときは、ボタンを1回押せばO.K。
Anker PowerCore 10000 PD Redux 25Wで色々充電してみた
手持ちのデバイスを色々充電してみました。
USB-Cでの充電
iPhone 12 mini
Xperia1Ⅱ
あれ?6V?
固定は5Vと9Vのはず。
Xperia1ⅡってPPS対応なんでしょうか?
どうやら公式にはアナウンスされていませんが、PPSに対応していたようです。
これは意外な発見です。
iPad Pro 11インチ
スマホよりも容量の大きいiPad Proでも18.9Wでスピード充電されています。
USB-Aでの充電
iPhone 12 mini
USB-Aでも十分なスピードで充電できるのが確認できました。
2台同時に充電
USB-C:iPhone 12 mini、USB-A:Xperia1Ⅱ
USB-C:5.09V×1.47A≒7.48W
USB-A:5.16V×1.35A≒6.96W
スマホ2台だと合計15Wが均等に振り分けられています。
速くはないですが、普通に充電するには十分な速度です。
USB-C:iPad Pro 11インチ、USB-A:Xperia1Ⅱ
USB-C:4.94V×2.66A≒13.14W
USB-A:5.22V×0.34A ≒1.77W
iPad Proとスマホだと、より大きな出力が必要なiPad Pro側に電力が割かれるので、スマホの充電は遅すぎて厳しいです。
この場合は1つずつ順番に充電したほうがよさそうですね。
パススルー充電には非対応
パススルー充電は、モバイルバッテリー本体を充電しながらスマホなどのデバイスを充電できる機能のこと。
残念ながらAnker PowerCore 10000 PD Redux 25Wはパススルーには非対応です。
実際に試してみましたが、全く反応しませんでした。
そもそもパススルー充電は不安定で、モバイルバッテリーの劣化を早めると言われているのえで使えなくて構わないと思います。
Anker PowerCore 10000 PD Redux 25Wの他製品との比較
Anker PowerCore 10000 PD Redux 25Wと同じ10,000mAhクラス、スリム・軽量タイプのモバイルバッテリーを比較してみました。
メーカー | Anker | UGREEN | CIO |
名称 | PowerCore 10000 PD Redux 25W | PB178 | CIO-MB20W-10000 |
サイズ | 107×52×27mm | 105.2× 52.8×24.7mm | 105×52×25mm |
重量 | 194g | 185g | 178g |
最大出力 | 25W | 20W | 20W |
発売 | 2021年9月 | 2021年3月 | 2021年5月 |
バッテリーセル | リチウムポリマー | リチウムポリマー | リチウムイオン |
Anker PowerCore 10000 PD Redux 25Wは、この3つの中では最大出力。
ただ、その分少しだけ重めです。
3つ並べてみると、Anker PowerCore 10000 PD Redux 25Wは幅が短い分やや厚みがあるのが分かります。
CIOは値段が千円以上安いですが、変換効率は74%と、この中では実容量が少なめ。
最大25W充電とPPSに対応しているスマホは今のところGalaxyくらい。
なので、タブレット優先で充電したい人やGalaxyユーザー以外ならどれを選んでもそれほど変わらないかもしれません。
ただ、今度はGalaxyのように25W充電やPPSに対応したスマホも出てくるので、今のうちに購入しておくのもありかなと思います。
Anker PowerCore 10000 PD Redux 25W レビューまとめ
ということで、Anker PowerCore 10000 PD Redux 25Wをレビューしました。
Anker PowerCore 10000 PD Redux 25Wを使ってみた感想はこんな感じです。
4.5
〇 ここがよかった
- 大容量なのにコンパクト
- PPS対応、最大25W出力でGalaxy に最適
- 実容量が多い(電力効率が良い)
- 安全性が高い
△ ここがイマイチ
- 付属ケーブルが規格違反
- デザインがカッコ悪い
10,000mAhクラスの大容量&高出力でありながらコンパクトで携帯性が良いのが最大の魅力です。
バッグの中でかさばらないので、デイリーで持ち歩くのに向いています。
バッテリーセルの変換効率が94%以上と高く、70~85%の普通のモバイルバッテリーと比べて実容量が大きいので、複数デバイスを持ち歩く私にはかなりありがたい性能。
Anker製だけあって安全対策も充実していて、過電流防止も厳しめの設定で、発火等のトラブルからもしっかり保護されています。
ですが、せっかくの安全対策なのに、付属の危険なケーブルで台無しにしているのが非常に残念。
なぜ余計なコネクタをつけたんでしょうか。
あと、Anker製品全般に言えることですが、デザインがあんまりカッコよくないです。
全くダメというわけではないんですが、もうちょっとスタイリッシュなデザインにしてくれるともっといいと思います。
機能は素晴らしいので本当にもったいない。
PPS対応で最大25W出力なので、どちらにも対応しているGalaxy S20、S21ユーザーに最適なモバイルバッテリーといえるでしょう。
そもそもの基本性能が高いので、iPhoneや他Androidユーザーのデイリーユースにもおすすめの製品です。
規格違反のケーブルと、表記と実装の違いで☆半分減点ですが、それ以外は本当に素晴らしい製品だと思います。
こちらもおすすめ