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評価:3.5
「30W」
新たにスマホ用の充電器を買うなら、この数字は絶対に覚えておいて欲しい数字です。
これまでのスマホ用充電器は、最大20Wあれば最速での急速充電が可能でした。
ですが、近年のiPhoneやGoogle Pixel、Galaxyなどの最新のスマホは、20W以上の出力で充電できるようになっています。
つまり、今後のスマホ用充電器は最大30Wクラスが新たなスタンダードになるということ。
最大30Wともなると、MacBook Airクラスのラップトップ(ノートPC)の充電も可能なので、20Wクラスの充電器に比べると、サイズはやや大きめでした。
ですが、Ankerは「Anker 711 Charger (Nano II 30W)」で、30Wクラスでも20Wクラスと同程度のダウンサイジングに成功。
あまりの小ささに度肝を抜かれたのですが、今回レビューする「Anker 511 Charger (Nano 3, 30W)」は、さらに、プラグが折りたたみ式になって持ち運びがより便利になっています。
外出時はAnker 711を持ち歩いていたのですが、飛び出したプラグのせいでポーチ内の他のガジェットが傷付くのが気にはなっていました。
内部設計の最適化をさらに進めることで、36×29×29mm、40gの20Wクラスと同等の省スペース設計。
この小ささでスマホからタブレット、ノートPCまで充電できてしまう高出力。
ただ、若干の難があるので、そこを気にしなければめちゃくちゃ良い1ポート充電器だと思います。
ということで今回は、そんなAnker史上最小の1ポート30WクラスUSB急速充電器「Anker 511 Charger (Nano 3, 30W)」をレビューします。
〇 ここがよかった
- 30W出力でスマホもMacBook Airもこれ1台
- Anker史上最小サイズのコンパクト設計
- プラグが折りたためる
- PPS対応でGalaxyも急速充電
△ ここがイマイチ
- 他と比べて値段が高め
- 設定以上の出力が出せてしまう
- 低電流デバイスの充電ができない
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Anker 511 Charger (Nano 3, 30W)の特徴・スペック・同梱品
Anker 511 Charger (Nano 3, 30W)の特徴をまとめるとこんな感じです。
- MacBook Airも充電可能な最大30Wの高出力で高速充電
- Anker史上最小の超コンパクト設計&折りたたみ式プラグで持ち運びにも便利
- 従来の多重保護システムに加え、ActiveShield™️ 2.0搭載で安全性も⚪︎
- 全5色のカラーバリエーション
- PPSにも対応でGalaxyなど対応スマホも急速充電
カラー | ホワイト / ブラック / ブルー / パープル / グリーン |
サイズ | 約36 × 29 × 29mm (プラグ除く) |
重さ | 約40g |
出力 | USB-PD : 5.0V=3.0A / 9.0V=3.0A / 15.0V=2.0A / 20.0V=1.5A (最大 30W) PPS : 3.3-11.0V=3.0A / 3.3-16.0V=2.0A (最大 30W) |
プラグ | 折りたたみ式 |
品番 | A2147N21 / A2147N11 / A2147N31 / A2147NV1 / A2147N61 |
- Anker 511 Charger (Nano 3, 30W)本体
- 取扱説明書
- カスタマーサポート
Anker 511 Charger (Nano 3, 30W) レビュー
Anker史上最小の超コンパクト設計&折りたたみ式プラグ
全5色のカラーバリエーションがありますが、最近はガジェットまわりは白で固めているのでホワイトをチョイスしました。
デザイン的には全体に的に丸みが大きめの可愛らしいタイプ。
プラグを差し込む面のみシルバーの表面にクリアなカバーを被せたようになっています。
メーカーロゴは見る角度によって見え隠れする主張の少ないタイプなので、全体的にスッキリした印象を受けます。
Anker 511 Charger (Nano 3, 30W)の1番の魅力は何と言ってもAnker史上最小サイズのコンパクトな設計です。
正面は29×29mmと、3cm以下の正方形。
奥行きはプラグを含まず36mmと、一昔前なら20Wクラスの充電器でも驚いたであろうコンパクトな設計です。
ペットボトルのキャップと比べてもこの小ささ。
これで本当に30Wも出るの?
MacBook Air充電できる出力よ?
スペックや各種認証はプラグがある面に印字されていて使用時には隠れるため、デザインを損ないません。
ただ、今までのAnker製充電器と比べて継ぎ目の処理の粗が目立ち、作りが甘いように感じました。
重さは公称では40gとのことですが、実測では38.4gしかありませんでした。
見た目どおりの軽さです。
恐ろしいほどコンパクトなので、コンセントに挿して使用するときも隣と干渉することはもちろんありませんし、普通のコンセントプラグを挿したのと変わらないくらいしか飛び出していません。
その上プラグの折りたたみも可能なので、他のガジェットやPCなどと一緒にバッグやポーチに入れても、プラグで他のデバイス等を傷つけることもなく、なんならスマホと一緒にポケットに入れて出かけることもできてしまいます。
これからのスマホの新定番、最大30W出力
Anker 511 Charger (Nano 3, 30W)の急速充電の規格はこんな感じです。
続いて利用可能なPDO(電圧と電流の範囲)を調べてみました。
- Fix:5V=3.0A
- Fix:9V=3.0A
- Fix:15V=2.0A
- Fix:20V=1.5A
- PPS:3.3-11.0V=3.0A
- PPS:3.3-16.0V=2.0A
公称どおりのスペックです。色々充電を試してみました。
iPhone 14 Pro
8.71V×2.32A≒20.21W
このとき、残り2%しかなかったので、20Wを超える出力で急速充電されました。
Google Pixel 7
9.10V×2.05A≒18.66W
Pixel 7も残量は半分以下でしたが、20Wは超えず。
moto g53y 5G
5.54V×2.84A≒15.73W
先日ahamoからワイモバにMNPで移行したときに1円で買ったmoto g53y 5Gもなかなかの速度でしっかり充電されています。
iPad mini 6
14.6V×0.63A≒9.20W
iPad miniは充電したばかりで残量は90%を超えていて、出力は低めですが、15V=2.0Aでネゴシエーションされています。
MacBook Air M2 13inch
19.5V×1.36A≒26.52W
そして13インチM2 MacBook AirをMagSafeケーブルで充電。
30Wに近い出力でちゃんと充電されていました。
スマホからノートPCまでしっかり充電されていました。
ただ、理由は後述しますが、個人的にはノートPCやiPad Proのような高出力で充電できるデバイスにはあまりおすすめしません。
試しに夏のために買ったハンディファンを繋いでみたところ認識しませんでした。
残念ながらMicro USBで充電するようなものや、一昔前のワイヤレスイヤホンなど、充電時の電流値が低い「低電流デバイス」の充電は出来ないようです。
最新の温度管理システムはあるが、30W以上の出力が出せてしまう危険あり
安全面では、従来のAnker独自技術「MultiProtect(多重保護機能)」による11の保護システムに加え、「ActiveShield️ 2.0」という温度管理システムを搭載。
充電器の温度上昇を常に監視し、規定の温度に達した場合は、電流/電圧の負荷度合いを調節することで、過度な温度上昇を未然に防ぎます。
どのくらい熱くなるのか、30W出力を30分ほど続けてみましたが、高出力でコンパクトなためそれなりに熱くなり、素手で握り続けるのは難しいくらいの温度になりますが、危険を感じるほどではありませんでした。
また、テスターで規定の数値以上の過電流を流してみて、保護機能が動作するのかチェックしてみました。
5V=3.0Aで電流を少しずつ上げていったのですが、0.6Aオーバーの3.6Aを超えてもシャットダウンされません。
次に9V=3.0Aでも電流を上げていってみたところ、こちらは3.7Aを超えてもシャットダウンされず、最大出力を超えておよそ32Wが出力できてしまっています。
以前のAnker製品なら0.5Aを超えたあたりでブツっとシャットダウンされていたのですが、過電流の保護が以前より甘くなっているようです。
高電圧の場合の15V=2.0Aと20V=1.5Aでは、30Wを大きく超える36〜37Wも出力できてしまっています。
過電流保護で0.5A超えたあたりでシャットダウンはされたのですが、30W充電器でここまで保護機能が作動しないのには不安を感じずにはいられません。
PPSの3.3-16.0V=2.0Aでは、上がった電流を下げるために電圧が規格を3V以上う超える20V近くまで上昇。
結果、35Wまで出力されてしまっています。
試しにこの状態を30分くらい継続してみましたが、充電器は30W出力を続けていたとき以上に熱くなり、素手で掴み続けると若干の危険を感じるレベルでした。
ただ、これらは実際の使用環境とは違うテスターによる結果で、本来は充電するデバイス側の制御によっても電流と電圧の組み合わせや、最大値等は決定されるため、通常使用している分には直ちに影響が出るわけではありません。
普通にスマホを充電するだけなら特に問題はないでしょう。
ですが、特に高電圧の時に保護機能の甘さが目立っているので、ノートPCやタブレットなど、高電圧が必要なデバイスの長時間の充電は避けたほうがいいと思いす。
Ankerのほかの1ポート充電器との違い・比較
実はAnker 511 Chargerには他の製品(Anker 511 Charger (Nano Pro))が存在しています。
この他にも、似たような1ポート充電器があって、どれを買ったらいいか迷いますよね。
なので、Ankerの同じような1ポート充電器の比較表を作ってみました。
Anker 511 Charger (Nano 3, 30W) | Anker 511 Charger (Nano Pro) | Anker 711 Charger (Nano II 30W) | Anker Nano II 30W | |
---|---|---|---|---|
カラー | ホワイト/ブラック/ブルー/パープル/グリーン | ダークグレー/ホワイト/パープル/ブルー/ピンク | ブラック/ホワイト | ブラック/ホワイト |
サイズ | 約36×29×29mm | 約30×30×30mm | 約32×28×27mm | 約38×32×30mm |
重さ | 約40g | 約34g | 約34g | 約47g |
プラグ折りたたみ | 〇 | × | × | × |
出力 | 最大30W | 最大20W | 最大30W | 最大30W |
PPS | 〇 | × | 〇 | 〇 |
価格 | 3,490円 | 2,990円 | 3,290円 | 2,290円 |
「Anker 511 Charger (Nano 3, 30W)」と「Anker 511 Charger (Nano Pro)」の最大の違いは充電出力とプラグの折りたたみが可能か否か。
20W出力なのに価格は30W出力のAnker Nano II 30Wと変わりませんし、PPSにも非対応なので、正直買わない方が良い製品だと思います。
サイズの数字だけを比較すると「Anker 711 Charger (Nano II 30W)」が小さく見えますが、この数字にはプラグ部分を含んでいないため、実際にはプラグを折りたためる「Anker 511 Charger (Nano 3, 30W)」が最小ということに。
金額的にも200円しか違わないので、どちらか選ぶなら「Anker 511 Charger (Nano 3, 30W)」の購入をおすすめします。
Anker 511 Charger (Nano 3, 30W)はこんな人におすすめ(こんな人はNG)
私が考えるAnker 511 Charger (Nano 3, 30W)がおすすめなのはこんな人。
- 最新スマホ・ハイエンドスマホを使う人
- 高出力&できるだけコンパクトな急速充電器を持ち運びたい人
まず、最大30W出力が必要なのは、一部の最新スマホやiPhone Proなどのハイエンドスマホなので、20W以下まででしか充電できないスマホの人には不要です。
最大20W出力の1ポート充電器なら、さらにコンパクトで安価な製品があります。
ただ、今後出てくるスマホも技術の向上で20W以上の出力で充電できる機種が増えていくと思われるので、今後の新基準となる30W充電器として持っておくのもおすすめです。
先述のように、高電圧での充電では安全上の不安が残るため、個人的にノートPC等の充電用に購入するのはあまりお勧めしません。
もし充電する必要があるなら短時間に留めておくほうがいいと思います。
Anker 511 Charger (Nano 3, 30W)レビューまとめ
ということで、Anker 511 Charger (Nano 3, 30W)をレビューしました。
私の個人的な評価はこんな感じです。
3.5
〇 ここがよかった
- 30W出力でスマホもMacBook Airもこれ1台
- Anker史上最小サイズのコンパクト設計
- プラグが折りたためる
- PPS対応でGalaxyも急速充電
△ ここがイマイチ
- 他と比べて値段が高め
- 設定以上の出力が出せてしまう
- 低電流デバイスの充電ができない
最大30Wの高出力でありながら、超コンパクト設計でプラグも折りたためるので、iPhone 14 ProやPixel 7、Galaxy S23みたいに20W以上で急速充電できるスマホ用に持ち歩くのに超絶便利です。
この目的で使うならこれ以上の1ポート充電器は他にないでしょう。
ただし、その分値段は他と比べるとお高め。
自宅で据え置きで使用するならプラグの折りたたみはもちろん、ここまでの小ささはいらないので、同じ30Wクラスの別の充電器を購入したほうがいいかもしれません。
また、テスターとはいえ、高電圧のPDOでネゴシエーションしたときに、規定を超える出力や過電流が流せてしまっていたので、MacBookやiPadなどの高電圧で充電されるデバイスを長時間充電することはおすすめできません。
高出力コンパクトで持ち運びに最高ではあるのですが、基本スマホ用とするのがおすすめです。
私は持ち歩き用としてガジェットポーチに常備しています。
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