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自宅ストレージの“コスト”と“手間”にうんざりしていませんか?
iCloudの月額料金が気づけば高額になっていたり、外付けHDDはケーブルや管理が煩雑で、容量が足りなくなるたび買い足すのも面倒…そんなストレージ難民の声をよく耳にします。
そんな悩みをまとめて解決してくれるのが、今回レビューする「UGREEN NASync DXP2800」です。
このモデルは、日本国内のグリーンファンディングで約10億円以上の支援を集めた話題作で、購入型クラウドファンディングとして国内最高額を記録しました。
コンパクトな筐体には、省電力設計のCPUと8GBのメモリを搭載。
スマホアプリだけで操作できる手軽さと相まって、家庭用NASとして必要十分なレスポンスを実現しています。
私はNASを使ったことがないNAS初心者です。
最近データ保存用の外付けHDDの容量が足りなくなってきていて、NASの導入を検討していたところでしたが、NASってちょっと難しそうで悩んでいました。
ですが、今回「UGREEN NASync DXP2800」を使ってみて、セットアップも操作も、ものすごく簡単でわかりやすくて驚かされました。
この記事では、「UGREEN NASync DXP2800」がどれだけ簡単に使えるのか、NAS初心者の私が実際に手を動かしながら徹底レビューします。
メリット・デメリットから価格シミュレーション、よくある疑問の解消まで、導入のハードルを感じている方にもわかりやすくお届けしますので、ぜひ最後までお付き合いください。

ガジェットブロガー
バビ
東京在住のガジェット好き会社員ブロガー。 デザイン性の高いガジェット・スマホ・PC周辺機器を、実体験にもとづき200本以上レビューしています。 経験を活かした専門的かつ正直なレビューをお届けします。
UGREEN NASync DXP2800って何?“外付け HDD の進化形”と考えれば OK
UGREEN NASync DXP2800とは
まず「NAS(Network Attached Storage)」とは、家庭やオフィスのLANに直接つなぎ、スマホやパソコンからインターネット経由でもアクセスできる“自分専用クラウド”です。
一般的な外付けHDDとは違い、ケーブルの抜き差し不要で、ファイルの共有・バックアップ・同時アクセスが非常にスムーズ。
大切なデータを自分の手元で管理できる点が大きな魅力です。
- 一度設定すれば家中のスマホ・PCから同時アクセス
- 専用アプリで自動バックアップ・同期が可能
- リンクひとつで外出先からも安全にファイル共有
- 大容量ファイルも数クリックで転送・保存
といった「クラウド並みの手軽さ」と「自前で管理する安心感」を両立できます。
UGREEN NASync DXP2800は、そのNASを「外付けHDD感覚」で使えるように設計されたモデルです。
項目 | 仕様 |
---|---|
SATAドライブベイ | 2ベイ |
M.2 SSDスロット | 2ベイ |
CPU | モデル:N100 Intel 第12世代 Nシリーズ(4コア/4スレッド) |
メモリ(RAM) | 8GB DDR5(最大16GBまで拡張可) |
フラッシュメモリ (システムディスク) | eMMC 32GB |
OS | UGOS Pro |
OSストレージ | eMMC 32GB |
RAID | JBOD/Basic/0/1 |
最大ストレージ容量 | 64TB (2×24TB + 2×8TB) |
LANポート(RJ45) | 2.5GbE×1 |
接続ポート | 正面:USB-C (10Gb/s)、USB-A (10Gb/s) 背面:HDMI (4K)、USB-A (5Gb/s)、USB2.0×2 |
サイズ | 231.1mm × 109.2mm × 177.8mm |
消費電力 | 16.38W(ドライブアクセス時) 5.24W(ドライブ休止時) |
初心者におすすめな6つの“神”ポイント
UGREEN NASync DXP2800が“NASビギナー”に支持される理由は、下記の6つの圧倒的な使いやすさにあります。
- 工具不要のカートリッジ式ドライブベイ
ドライブベイはワンタッチ式のカートリッジトレイを採用。
ドライバーや複雑な手順は一切不要で、初めてでも迷わずセットアップできます - シンプル&直感的なアプリインターフェース
アプリをダウンロードし、指示に従うだけで10分以内に導入完了。
画面の指示に従うだけで、アカウント登録からバックアップ設定、ファイル閲覧までスムーズに進行します。
的知識がなくても、ガイダンスに沿ってタップしていくだけでOK。 - 2.5GbEポート搭載による高速&安定転送
従来の1GbE/USB接続HDDに比べ、最大312 MB/sの実測転送速度を発揮。
大容量ファイルもあっという間に移動できます。 - AIによるスマートデータ管理(画像認識&重複写真削除)
内蔵のAIエンジンが写真を「人物」「場所」「オブジェクト」ごとに自動タグ付け。
検索キーワードに応じて瞬時にアルバム表示できるほか、類似・重複写真を検出して整理を補助します。
大量の写真も手動で探す必要がなく、一気にスッキリ管理できます。 - 4Kビデオ出力対応でホームシネマ体験
背面のHDMIポートにケーブルをつなげば、リビングのテレビで4K映像を再生可能。
動画ファイルの一括保存と分類機能を活かして、家族や友人と高画質ビデオ鑑賞を手軽に楽しめます。 - 自動データ保護機能&世界基準のセキュリティ
保存したデータを自動でもう一つのドライブにコピー。どちらかのHDDが壊れても、残ったデータからすぐに復元できます。
さらに、データへの不正アクセスを防ぐ、最新の国際的セキュリティ認証を取得しており、パスワードや暗号化なしには中身を見られない設計です。
UGREEN NASync DXP2800の外観

想像していたより大きい箱が届きました。
梱包用の箱>外装箱>この箱 という感じで、かなり厳重に梱包されていました。
箱に入っていたのは以下のとおり。

- NASync DXP2800本体
- 取扱説明書
- 保証書
- ハードドライブトレイキー×2
- 電源アダプタ×1
- Ehernetケーブル(CAT7)×1
- ネジ&ドライバー
まずはNASync DXP2800のカッコいい外観から見ていきます。

他のNASにはないカッコ良いデザイン。
筐体の外装は放熱性と耐衝撃性の高いアルミ合金製で、見た目にも洗練されています。
光の当たり方によってダークブルーにもダークパープルにも見えるダークグレーカラーは、充電器やモバイルバッテリーなど、UGREENガジェットではお馴染みのカラーリングです。
このカラーと縦約18cm、幅約11cm、奥行き約23cmというサイズ感はリビングではなかなか存在感があります。

ハードドライブトレーの数字が目を惹くデザインは、個人的に正面からが一番カッコいいと思います。
NASync DXP2800は搭載できるドライブが2つの2ベイタイプ。
それぞれ最大24TBの3.5インチor2.5インチのHDD・SSDが搭載可能で、さらに最大8TB搭載可能なM.2 SSDスロットが2つあるので、トータルの最大容量は64TBと、2ベイながらも大容量が利用可能です。
正面下部には電源ボタン、と各種インジケータのLEDランプ、USB-Cポート、USB-A(3.2Gen2)ポートを設置。

サイドは両サイドとも完全に閉じられていて、メーカーロゴが控えめに印字されています。

そして、UGREEN NASync DXP2800は背面デザインもカッコいいんです。

背面上部にはエアフローのファン、下部にはHDMI×1、USB-A(3.2Gen2)×1、USB-A(2.0)×2、LAN、電源ポートを備えています。

メッシュダストカバーはマグネット式で簡単に着脱できるので、ホコリやペットの毛などのゴミが溜まった時の掃除もラクそう。

UGREEN NASync DXP2800 は、高速で省エネな次世代メモリDDR5メモリを搭載した初の2ベイNASで、DDR4と比較して2倍の転送速度を実現し、データ転送効率を向上させます。
底面のネジが2つ付いた部分に8GBメモリが収められていて、16GBまで増設して更に高速化することもできます。
UGREEN NASync DXP2800の初期設定
工具要らずでストレージ(おすすめHDD)装着
設定を始める前に、UGREEN NASync DXP2800にはHDDやSSDといったハードドライブは付属していないので、別途自分で用意する必要があります。
PCで使われているHDDとNAS用のHDDは違うので注意が必要です。
推奨される製品は、公式サイトの「製品互換リスト」で確認することができます。

私が用意したのはウエスタンデジタル WD Red Plusの4TBです。
通常価格19,000円くらいですが、セール中だったので約16,000円で購入しました。
もちろん2ベイ両方にHDDを用意した方がメリットは大きいのですが、1つだけでも簡易的な保存やバックアップ目的なら十分です。
ちなみに片方最大24TBまで搭載が可能です。

HDDを用意したら電源を接続する前に、NASにセットしましょう。
付属のハードドライブトレイキーを使って、鍵開けの要領でハードドライブトレイのロックを解除します。

ロックを解除したらロックのある部分の下側を押すと、上の数字のところがバコンと出てきます。
この動作がなんだかカッコいいいので何回かやってしまいました。

そのままハードドライブトレイを引き出します。
何も入っていないのでスッと引き出せます。

せっかくなのでハードドライブトレイを引き出した後のNASの中身を覗いてみました。
奥にハードドライブのピンの差し込み口と、その向こうにファンが見えます。
左手にある青い2本の線は、M.2 SSDスロットです。
ここのは2本のM.2 SSDを挿入することができます。


取り出したハードドライブトレイを裏返して、上部真ん中にある「Press」と書かれた留め具を押すと、画像右側のようにクランプアームを引き出すことができます。
(画像をクリックすると拡大できます。)

クランプアームを引き出すと、ドライブが装着できるようになるので、ピン(差し込むところ)が奥側に来るようにドライブをセットします。

トレイにあらかじめついているネジと、HDD側に設けられているネジ穴の位置をしっかり合わせることをお忘れなく。
ここを合わせないと、ドライブがトレイにちゃんと収まりません。


ネジ穴を合わせたら、引き出したクランプアームを押して、ドライブをトレイにしっかり収めます。

あとは取り出したときと逆にハードドライブトレイをNASync DXP2800に戻します。
ハードドライブトレイキーでのロックもお忘れなく。

ドライブがしっかり収まったのを確認してから、NASync DXP2800背面に付属の電源アダプタとLANケーブルを接続します。

LANケーブルのもう片方はWi-Fiルーターに接続しましょう。
電源アダプタをコンセントに差し込んだら、NASync DXP2800正面の電源ボタンを押して起動します。
起動すると「ピッ」と短く音が鳴って、電源ボタン横のLEDランプが白く点灯または点滅していればセットアップ完了です。
(ランプがオレンジのときはエラーが起こっているときなので、電源を落としてもう一度やり直しましょう。)
スマホだけで完結!簡単セットアップ
機器の準備ができたら、次はシステムのセットアップを行います。
PCからでもスマホからでも簡単にセットアップは可能ですが、まずは「UGREEN NAS」という専用アプリをインストールしましょう。
アプリをインストールした後は、基本的には画面の指示に従って進んでいくだけで10分ほどで設定は完了します。
UGREEN NASアプリの初期設定のやり方はこちらの記事で詳しく説明しています。
UGREEN NASync DXP2800のメリット
セットアップがめちゃくちゃ簡単

驚いたのは、HDDを差し込むだけでセットアップが始まる手軽さ。
ハードドライブトレイに HDDをセットして、本体へ押し込むだけで固定完了——ドライバーもネジもいりません。
あとはLANケーブルをルーターに繋いで電源を入れるだけで、本体のセットアップは終了です。
それからPCを立ち上げるまでもなく、手元のスマホにUGREEN NASアプリをインストールして、画面の指示どおりに進んでいけば10分もからずに初期設定は完了。
スマホ内の画像・動画の自動バックアップもクラウドに同期するのと同じような手順で数ステップでできてしまいます。
スマホからもPCからもわかりやすく操作しやすいアプリ

専用アプリ「UGREEN NAS」は、スマホもPCも“誰でも直感”的に使える点が最大の魅力です。
画面はiPhoneやAndroidのようにアイコン表示なっていて、使いやすい機能が一目瞭然。
言語も日本語表示になっています。
写真アプリでは、撮影年・月ごとに写真がタイムライン表示され、スマホのフォトアプリと同じようにスクロールだけで目的の画像にたどり着けます。
また写真だけでなく音楽やドキュメントも同じアプリ内で扱えるため、複数のソフトを切り替える煩わしさがありません。
PC版はWindowsのエクスプローラー感覚でフォルダ構造を表示。
トップページの表示もWindowsやMacと同じような表示なので、違和感なく操作することができます。

メニューは「バックアップ」「共有」など必要最低限に絞られており、専門用語を知らない初心者でも迷わず操作できます。
もう少しNASの機能を充実させたいというときも、必要に応じてUGO Proにアプリを追加していけばいいので、使わない機能が並んで混乱することもありません。
自動で写真や動画をバックアップ。さらにAIが自動で分類&整理


UGREEN NASの「同期とバックアップ」アプリを設定すると、カメラロール内の写真・動画を自動で検知して即バックアップが開始されます。
以降は撮影するたびにWi-Fi経由でNASへ転送されるので、容量不足や“うっかり削除”の心配がありません。
さらに内蔵AIが画像を解析し、人や場所、被写体ごとにタグを付与。
たとえば「夏休み」「子ども」「ペット」などのキーワードで検索すれば一瞬で関連アルバムが表示されます。
似た構図や連写写真は重複候補としてリスト化され、ワンタップで整理できるためライブラリがどんどんスリムに。
クラウドサービスのような月額料金も不要で、家族全員が撮った写真を自動保存&きれいに分類してくれ、“写真管理アプリ付きの大容量ハードディスク”という感覚で使えます。
Google DriveやMicrosoft OneDriveとの同期もスマホから簡単に行えます。
AIの処理はインターネット接続なしで実行され、個人データはオンラインサーバーにアップロードされないので、データ漏洩の心配がなく、プライバシーも守られます。
NVMeキャッシュ対応でHDDでもデータ読み書きを高速化できる

NASync DXP2800は、内部にNVMe SSD用のM.2スロットを2基備えており、どちらもキャッシュにも通常ドライブにも設定することができます。
キャッシュにすると、よく使うデータをSSDへ自動コピーし、HDDに保存したままでも読み書きがぐっと高速化します。
公式テストではシーケンシャル読込が約300 MB/s前後に向上し、写真一覧の表示や4K動画サムネイル生成が軽快になると報告されています。
設定はアプリのウィザードでSSDを選び、読み込みか書き込み化のキャッシュのモードを選択するだけ。
再起動も不要です。

家に余ってるM.2 SSDが1つ余っていたので、NASync DXP2800にセットしてみました。

読み込みキャッシュにしてみましたが、HDD1台構成だとあまり速度に変化はなかったので、ドライブとして使おうかと思ってます。
私のようにHDDが1台構成の場合や、一度に大容量ファイルを移動する場合はキャッシュが効きにくく、体感差が小さくなることがあります。
また、NASync DXP2800は、DDR5の8GBメモリを搭載していますが、こちらも16GBまで拡張することができます。
用途に合わせてSSDとメモリを追加し、最適なバランスを探せる拡張性の高さも魅力です。
ファンの回転音が静かでリビングでも気にならない
NASync DXP2800はWi-FiルーターとLANケーブルで有線接続する必要があります。
ルーターはリビングやデスク周りにもあるので、必然的にNASync DXP2800もその近くに設置することになるはず。
実際私はリビングの端にルーターがあるので、NASの上にルーターを乗せる形で使用しています。
生活空間に置くとなると気になるのは稼働音。
NASからする音は主に2つで、HDDの読み書きのカリカリという音と、ハードディスク冷却のためのファンの駆動音です。
M.2 SSDは特に熱くなりやすく、冷却の音がうるさいのではと心配していましたが、ファンがMAXで回転しているときも気になるほどの音は出ていませんでした。
無音ではいですが、生活音で消えてしまう程度で、NASync DXP2800その側までいって顔を側に寄せてようやく聞こえる程度です。
UGREEN NASync DXP2800のデメリット
SDカードスロットは非搭載

NASync DXP2800は多くのポートがあって、他の外付けハードディスクも接続することができます。
外部からデータをNASへ取り込むのに便利ではあるのですが、ですが、残念ながらSDカードスロットはありません。
とはいえPC側に接続してPC経由でNASへ送ればいいだけですし、USB接続できるカードリーダーもあるのでそれほど不便は感じないかなと思います。
ただ、上位機種のDXP4800以上には搭載されているので、なんとなく悔しくはあります。
ドライブ別売りで初期費用が別途必要
NASync DXP2800をはじめUGREEN NASyncシリーズにはHDDやSSDは付属しないので、別途購入する必要があります。
というか、UGREEN NASyncに限らず多くのNASがそうです。
たとえば推奨HDDのWD Red Plus 4TBは1台約1万9,000円前後。
容量を確保するには2台で4万円弱、さらにNVMe SSDをキャッシュ用に挿すならプラス7,000〜1万円ほどかかります。
外付けHDDのように「買ってすぐ使える」製品と比べると出費は大きめですが、クラウドと違い月額料金は不要。
長期的に見ればコストは回収できるものの、導入時にある程度の予算を確保しておく点は覚えておきたいところです。
RAID構成や拡張性は限定的で初〜中級者向き
NASync DXP2800のドライブベイは2基だけなので、RAIDはミラー(RAID1)か速度重視のストライピング(RAID0)に限られます。
冗長性(複数のディスクに同じデータを保存し、1台壊れても守れる仕組み)を保ちつつ大容量を確保できるRAID5や6、将来のベイ追加といった上位NASのような拡張性はありません。
M.2スロット2基も基本はキャッシュまたは単体ドライブ用で、外部拡張ケースを増設するインターフェースも非搭載です。
そのぶん設定項目は少なく、初心者でも管理しやすい反面、大容量を段階的に増設したい上級者には物足りない点は押さえておく必要があります。
クラウドとどっちがおトク?5年シミュレーション
月額制で毎月お金がかかるクラウドと、最初の購入費用がそれなりにかかるけど、その後は電気代だけになるUGREEN NASync DXP2800では、結局どっちがお得なのか、比べてみました。
プラン | 5年間総額*¹ | メリット | 注意点 |
---|---|---|---|
Google One 2 TB | 87,000 円( 月額 1,450 円 × 60 か月 ) 72,500 円( 年額 14,500 円 × 5年 ) | デバイスフリー/共有しやすい | 解約=アクセス制限 |
iCloud+ 2 TB | 90,000 円( 月額 1,500 円 × 60 か月 ) | Apple製品と連携◎ | 同上 |
UGREEN NASync DXP2800+HDD 2TB×1+電気代 | 88,880 円・本体 ¥55,880・HDD ¥13,000・電気代 約 ¥20,000(15 W想定) | 月額0円/容量を自分で増設可/家族全員で使える | 初期投資・機器管理が必要 |
*¹ 電気代は消費電力15 W、単価30 円/kWhで計算( 15 W × 24 h × 365 日 × 5 年 ≒ 657 kWh → 約 19,700 円 )。実際の消費電力は環境により±5 W程度変動します。
これを見ると、2TB運用なら5年間の総額はクラウド月額課金=NASでほぼ同額になり、6年目からはNASの方がトータルコストは安くなります。
Google Oneは年額プランは割安ですが、こちらも7年目でほぼ同額に。
長く使えば使うほど、NASの方がお得になっていきます。
というか、家族の思い出の写真や動画を保存するなら5年で2TBまでしか使えないのは単純に容量不足かもしれません。
仮にUGREEN NASync DXP2800のHDDを倍の4TBにした場合、5年間でかかる費用は約96,000円。
HDD容量を増やせば増やすほど、NASを使用した方がお得です。
また、コスト以外の両者の違いをまとめると以下のとおり。
観点 | クラウド2 TB | DXP2800(2 TB) |
---|---|---|
プライバシー | AppleやGoogleのデータセンターに保管 | 自宅に物理保存 |
速度 | 回線速度に依存 | LAN 2.5 GbEで約300 MB/s |
家族共有 | 異OS混在だと設定が手間 | アカウント追加だけ |
拡張性 | 容量UP=月額UP | 容量UP=HDD差し替えだけ |
サービス停止時 | 解約・未払いで使えない | NASが動く限り無制限 |
以上を総合的に考えると、
- 写真・動画が2 TBを超えそうで増え続ける
- 固定費を増やしたくない
- 家族でiOS・Android・Windows混在
という人は、UGREEN NASync DXP2800の利用がおすすめです。
よくある疑問 Q&A(停電したら?リモートって難しい?)
Q1.停電したらNASはどうなる?データは消えない?
DXP2800 は突然電源が落ちてもファイルシステムが自動チェックを行い、多くの場合は再起動だけで復旧します。(エラーがある場合は修復ウィザードが表示されます。)
とはいえ電源断が続くと故障やデータ破損リスクが高まるため、UPS(無停電電源装置)を併用するのが公式でも推奨されています。
Q2.HDD が 1 台壊れたらどうなる?自分で交換できる?
2 ベイモデルなので RAID1(ミラー)にしておけば、1 台故障してももう 1 台から自動で起動します。
故障ドライブは本体前面のトレイを引き抜いて新品を差し込むだけでリビルドが開始され、特別な工具やコマンドは不要です。
Q3.初期設定はスマホだけで完結する?PC なしでも大丈夫?
スマホと NAS を同じ LAN に置き、「UGREEN NAS」アプリを起動すると自動検出→登録ウィザードが始まります。
アプリだけでユーザー登録・パスワード設定・共有フォルダ作成まで終えられるので PC は不要です。
Q4.外出先からアクセスする設定は難しくない?
UGREEN Linkをアプリでオンにするだけでリモート接続が有効になります(ポート開放やDDNS設定は不要)。
高速な直通接続を望む場合のみ、追加でDDNS+ポート開放を行う上級者向け手順があります。
Q5.バックアップ時にモバイル通信量は増えない?
デフォルトでは Wi-Fi 接続時のみバックアップする設定になっています。
外出先でモバイルデータを使いたくない場合は「モバイル通信で同期しない」をオンにしておけば安心です。
設定はアプリのバックアップ画面でワンタップです。
※Androidはアプリを開いている間だけ自動同期が動作
Q6.2.5 GbE って専用ルーターが必要?1 Gbps でも使える?
1 Gbps の一般的な家庭用ルーターでも問題なく動作します。
2.5 GbE 対応機器に替えると理論値で約 2.5 倍速くなるため、大容量データを頻繁にやり取りする人ほど恩恵が大きくなります。
Q7.24 時間つけっぱなしにすると電気代や騒音が心配
公称消費電力はアイドル時約 5 W、アクセス時でも 16 W 前後で、LED 電球 1 個分程度。
静音ファンを採用しておりリビングでも気にならないレベルというレビューが多いです。
Q8.保証とサポート体制は?万一全損したら復旧してもらえる?
DXP2800 本体の保証期間は 2 年間。期間内は無償修理、期間後は有償修理とデータ復旧相談を受け付けています。
海外拠点でも日本語サポートがあり、メールとチャットで問い合わせ可能です。
▶︎ UGREEN NASサポートページ
まとめ:UGREEN NASync DXP2800はこんな人におすすめ

配線を整理する予定
ということで、UGREEN NASync DXP2800をレビューしました。
スマホやクラウドに散らばったデータを「自分の家で」「家族みんなで」まとめて守りたい――そんな願いを、ほぼ外付けHDD感覚で叶えてくれるのが UGREEN NASync DXP2800 です。
工具いらずのセットアップと直感操作のアプリ、2.5 GbE+NVMeキャッシュによる軽快な体感速度を備えつつ、ランニングコストは電気代だけ。
私の使った感想はこんな感じです。
〇 ここがよかった
- 工具不要セットアップが簡単でアプリも分かりやすく初心者に優しい
- NVMeキャッシュ対応(M.2×2)でHDDでもデータ読み書きを高速化できる
- コンパクトでデザインもカッコいい
- ファンの回転音が静かでリビングでも気にならない
△ ここがイマイチ
- SDカードスロットは非搭載
- ドライブ別売りで初期費用が別途必要
- RAID構成や拡張性は限定的で中上級者には向かない
以上を踏まえた上でUGREEN NASync DXP2800がフィットするのはこんな人。
- 写真や動画がスマホに溜まりがちなファミリー層
自動バックアップ+AI分類で、家族全員の思い出を一か所で整理・共有できます。 - iCloudやGoogle Oneの月額料金が気になってきた人
本体とHDDの初期投資で大容量を買い切りにでき、長期的にはクラウドより節約に。 - PC/スマホ操作に自信がないNASビギナー
ドライブ装着は差し込むだけ、初期設定は10分程度のスマホ完結。複雑なコマンドは一切不要です。 - RAW写真や4K動画を高速転送したいクリエイター
2.5 GbE+NVMeキャッシュのおかげで大容量ファイルもサクサク。静音設計で作業部屋にも置きやすいです。 - “まずは2ベイで始めたい”ライトユーザー
RAID1で冗長性(=HDDが1台壊れてもデータを守る仕組み)を確保しつつ、後から大容量HDDへ換装もOK。
逆に、4ベイ以上へ拡張したい本格派や、仮想化・Dockerをがっつり動かしたい上級者には物足りないかもしれません。
それでも「容量不足を解決したい」「クラウドの支払いを抑えたい」「NASは初めて」という人にとって、本機は手軽さと安心感を両立した理想的な“おうちクラウド”入門機と言えるでしょう。