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今回レビューした「Innergie C3 Duo」は、世界的な電源装置メーカー「デルタ電子」のUSB-C×2ポート充電器です。
この製品、最近のUSB充電器では珍しく、最新のGaN(窒化ガリウム)半導体を採用していません。
GaNを採用した場合、より効率的に電力を使用することができるため、充電器をより高出力で小型することができます。
なので当然、「GaN採用充電器=最新で良い充電器」であると思い込んでいました。
ですが、Innergie C3 Duoを使用してみて、必ずしもそうでないことに気づかされました。
この充電器、私が今まで使用してきたどの充電器よりもクオリティが高いです。
まず、筐体の外装が精巧で、そもそもの見た目から品質の高さが分かります。
GaNを使用していないにも関わらず、高い技術力による高効率の設計によって、GaN充電器と同等にパワフル&コンパクトで、発熱も抑えられています。
電源装置のプロフェッショナルがUSB充電器を作ると、ここまで高い性能を引き出せるのかと驚かされました。
ということで、このページでは、USB-C2ポート・最大30W出力のUSB急速充電器「Innergie C3 Duo」をレビューしています。
何がほかの充電器と違うのか、ぜひご確認ください。
〇 ここがよかった
- 最大30Wで何でも充電できる
- USB-Cの規格に準拠
- 外装のクオリティが非常に高い
- プラグが折りたためる
△ ここがイマイチ
- GaN半導体を採用していない
- 2ポート同時使用時は5Vに制限される
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Innergieブランドについて
「Innergie(イナジー)」は、「Delta Electronics(デルタ電子)」が消費者向けの電子製品と電力ソリューションを提供するため、2008年に立ち上げたブランドです。
デルタ電子は、台湾に本社をおく世界トップクラスの電源装置メーカーで、安全性と品質の高い電力を提供するため、高品質の材料と厳しい生産管理のもとで製品を生産しています。
特に世界中のノートPCのACアダプターで高いシェアを占めているため、誰しもそれとは気付かず一度はデルタ電子のACアダプターを使ったことがあるはずです。
Innergie C3 Duoは、Innergieブランドの「One For All 急速充電器」シリーズのひとつ。
One For All 急速充電器シリーズでは、「充電器は1つで十分」をコンセプトにスマホ、ノートPC、タブレット、ゲーム機など、ほぼすべてのデバイスを一つの充電器で充電することができます。
Innergie C3 Duoの特徴・スペック・同梱品
特徴
- USB-Cポート×2で充電に特化
- 1ポート最大30W。MacBook Airも充電できる
- コンパクト設計&折畳み式プラグで持ち運びやすい
- PPS対応でGalaxyなどの対応機種も急速充電
- InnerShield™安全保護システム搭載
- 91%以上の高変換効率
Innergie C3 Duoは、案外少ないUSB-Cポート×2タイプの急速充電器です。
1ポート最大30W出力で、MacBook AirなどのノートPCへも充電することができます。
コンパクトな上にプラグを折り畳むことができるので、据え置きから持ち運びまで対応可能。
電力技術の世界的リーダーであるDelta Electronicsによる設計なので、安全性も抜群です。
さらに、91%以上の高変換効率によって無駄な電力を節約。
普段の充電をしながら、エネルギーの節約によって環境への影響を最小限に抑えることができます。
スペック
カラー | ホワイト |
サイズ | 30.4×42.8×45.6mm(プラグ除く) |
重さ | 70.5g |
ポート | USB-C×2 |
1ポート使用時出力 | 5V=3A / 9V=3A / 12V=2.5A / 15V=2.0A / 20V=1.5A(30W Max) PPS:5V -11V 3.0A(30W Max) |
2ポート使用時出力 | 各5V=3A(合計24W Max) |
プロトコル | PD3.0、PD3.0(PPS)、QC3.0、QC4.0、Apple Mode |
メーカー | Innergie |
One For All 急速充電器シリーズはすべてそうですが、カラーはホワイトのみ。
1ポートの最大出力は30Wですが、2ポート同時使用の場合は、それぞれ最大15W出力で、合計24W出力となります。
同梱品
- Innergie C3 Duo本体
- 取扱説明書
- 2年間の製品保証
同梱品は本体と取扱説明書のみ。
ケーブルは付属しないので、USB-Cタイプのものを別途用意する必要があります。
Innergie C3 Duoレビュー
シームレスデザインで外装のクオリティが高い
本体は光沢のある上品なホワイト。
安っぽいプラ素材にはない高級感のある質感です。
両サイドにある「Innergie」のロゴは印字ではなく浮き出しになっているため、オールホワイトのすっきりしたデザインと調和しています。
オールホワイトだと冷たい雰囲気になりがちですが、角を丸みを大きめにとることで柔らかなでナチュラルな印象を与えています。
プラグを収納した際の本体とプラグの隙間もギリギリまで削られているため、気持ちいい一体感に。
USB-Cポート×2は前面の下の方に配置。
「PD(PowerDelivery)」の文字をあえてUSB-Cポートから離れた位置にしているのもおしゃれ。
スペックや各種認証は下部に印字。
文字色は薄めのグレーを採用し、全体のデザインを邪魔しないよう配慮されています。
全体的な印象としては、ひと昔前のホワイトカラーのAppleデバイスがこんな感じのデザインでした。
iPodとか。
デザイン面で特に驚いたのが、継ぎ目が全然なく、シームレスなこと。
しばらくくるくると充電器を回して色んな角度から眺めてようやく発見しました。
前面、外側から1mmにも満たない位置に継ぎ目が。
画像を加工して見やすくしていますが、目で見ても、手で触っても意識しないと分からないほど一体化していました。
今まで使った充電器の中で、間違いなく1番外装のクオリティが高いです。
有名メーカーのものでも、中国系のメーカーは、安っぽいちゃちな作りのものが多いのですが、Innergie C3 Duoは明らかに作りの精巧さが違います。
これだけ外装がしっかりしていると、内部の設計や安全性についても、高い品質が確保されていることが予想されます。
コンパクト設計&折畳み式プラグで持ち運びにも便利
Innergie C3 Duoは、最近の充電器で採用れているGaN半導体を使用していません。
なのにワイヤレスイヤホンのケースと変わらないほどの小ささ。
折畳み式プラグだと、収納されるプラグ分サイズが大きくなってしまうものなのに、このサイズ感。
中身の設計はどうなってるんでしょう。
公称スペックの重量は70.5gとあったんですが、実際に計ってみたら少し軽めでした。
(その上軽いのかよ。)
コンパクトなので隣のコンセントへの干渉もありません。
また、2ポートタイプなのでコンセントの節約にもなります。
最大30W出力。スマホからMacBook Airまでこれ1つ
テスターを使用してInnergie C3 Duoの利用可能なPDO(電圧と電流の範囲)を計測してみました。
- Fix:5V=3.0A
- Fix:9V=3.0A
- Fix:12V=2.5A
- Fix:15V=2.0A
- Fix:20V=1.5A
- PPS:5-11V=3.0A
公称どおりのPDOでした。
15Vと20V時に最大30W出力となるので、MacBook AirやiPad Proなど、大きめのデバイスへも充電することができます。
Fixが5種類とPPSにも対応しているため、幅広いデバイスへ適切な出力で充電することが可能です。
手持ちのデバイスを色々充電してみました。
9.04V×1.66V=15.01W
iPhone 12 Proはしっかり急速充電されています。
8.89V×1.64A=14.58W
Pixel 6もiPhoneと同じくらいの速度で充電されています。
14.9V×1.03A=15.35W
iPad mini(第6世代)では15Vで急速充電されます。
14.6V×1.94A=28.32W
iPad Pro 12.9インチ(第5世代)は最大45Wで充電可能ですが、Innergie C3 Duoの最大出力30W近い出力で充電されています。
19.6V×1.37A=26.85W
MacBook Air(2022)のMagSafe充電も30W近い出力で充電されています。
5.01V×0.26A=1.30W
低出力での充電となるワイヤレスイヤホン(SOUNDPEATS Mini Pro)も問題なく充電することができました。
iPad mini:4.37V×2.70A=11.80W
Pixel 6:4.72V×1.56A=7.36W
合計:19.16W
スマホ2台や、iPad mini+スマホ1台だと速度は遅めではありますが、同時に充電することもできます。
2ポート使用時は、5V固定の1ポート最大15W出力で、合計最大24W出力となるため、MacBook+スマホみたいな大きめのデバイスの同時充電には向かないかも。
なので、その場合は、同じOne For All 急速充電器シリーズの「C6 Duo」を使うのがおすすめです。
PPSでGalaxyなど対応スマホも急速充電
テスターでInnergie C3 Duoで使用できる急速充電のリストをチェックしてみました。
対応しているプロトコルは、
- USB BC DCP
- PD3.0
- PPS
- QC4.0
- Apple2.4A
と、最近の充電器では珍しく、SamsungやHuaweiの独自規格には非対応。
というか、これ、厳密には他の独自規格に対応した充電器が、USB-Cの規格違反です。
USB-Cでは、USB PD以外の方法で5Vよりも高い電圧を加えることを禁止しているため、Innergie C3 Duoが規格を準拠した製品であるということ。
信頼のおける製品だと感じます。
PPS対応であることもプラスポイント。
PPSに対応しているデバイスであれば、電流・電圧をより細かく調整して効率的に充電することがでるため、バッテリー劣化を軽減しつつ、高速で充電することができます。
Galaxyスマホの新しい機種では、PPSでないと最大出力での急速充電に対応していない場合もあり、今後、対応デバイスも増えてくると思われます。
保護技術による高い安全性と独自技術による高い変換効率
Innergieの充電器は、「InnerShield™」という保護機能を搭載。
多重保護システムによって、過電流、過電圧、過熱、過負荷、短絡から接続されたデバイスを守ります。
実験のため、テスターで徐々に電流を上げていくと、上限値の0.3Aを超えたあたりで充電器がシャットダウンされました。
他製品だと0.5Aくらいまで上げることができる場合が多いので、Innergie C3 Duoのセキュリティはより精密であることが予測できます。
また、最大出力での充電(放電)を数十分続けてみました。
熱は持つものの、手で包むように握り込んでも熱いとまではいきません。
長時間使用したとしても特に問題にはならないと思います。
また、Innergieは、環境保護と省エネルギーへ積極的に取り組んでおり、設計改善によって変換効率を91%以上に高めています。
デバイスを充電しながら3%のエネルギーの無駄を節約することができるため、電気代の節約になることはもちろん、環境への負荷も軽減することができます。
Innergie C3 Duoレビューまとめ:充電器としてのクオリティが高い
InnergieのUSB-C×2 最大30W充電器「Innergie C3 Duo」をレビューしました。
実際に使用してみた感想はこんな感じです。
4.0
〇 ここがよかった
- 最大30Wで何でも充電できる
- USB-Cの規格に準拠
- 外装のクオリティが非常に高い
- プラグが折りたためる
△ ここがイマイチ
- GaN半導体を採用していない
- 2ポート同時使用時は5Vに制限される
最大30W出力なので、スマホからMacBook Airまで、大抵のデバイスを充電することができます。
Innergie C3 Duoで1番驚いたのは外装のクオリティの高さです。
充電器で有名な大手メーカーの製品でも、継ぎ目の浮きがあったり、接着剤が少しはみ出していたりするのは当たり前なので、それが当たり前のように感じていましたが、使い方によっては発火や感電などの危険も伴う製品であることを考えれば、たとえ外装であっても、本来はもっとしっかり作り込まれるべきなのだと、再認識させてもらいました。
イマイチな点としてGaN半導体を採用していない点を上げましたが、この外装のクオリティで、GaNなしでもこれだけ高効率&コンパクトなのであれば、GaNでないことはデメリットにはなりません。
最近の充電器はより小型で効率的なGaN半導体を使用しているものが多いですが、GaN採用だから良いわけではないことを証明している高品質な充電器だと感じます。
リスクを冒さずUSB-Cの規格にも準拠している点にも好感が持てます。
ただ、規格に準拠したことのデメリットとして、2ポート同時使用だと各ポートが5Vまでしか出力できず、タブレット+スマホのような大きめのデバイスの2台同時充電だと、速度がやや落ちてしまいます。
そうした使い方をするのであれば、最大60W出力のC6 Duoもあるので、自分のよく使うデバイスの組み合わせでOne For All 急速充電器シリーズから選ぶのが良いでしょう。
- 品質の高い充電器を使いたい人
- 充電器の保護機能の高さを求める人
- 普段は1デバイスのみだが、時々2デバイス同時に充電したい人
- 外出先でMacBook AirなどのノートPCやタブレットを使う人
- オールホワイトの充電器が欲しい人
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